北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

北極星

道北各界で活躍する皆さんによるエッセーコーナーです。 2020年3月までの記事はこちら


谷龍嗣(留萌・僧侶)*道北の心は、一つ

 供養は心を形にして供えるという意味と、「人が共に(心身が)養われる」と書くように、供養をした側も受け取った側も共に幸せになるという意味があります。

 増毛町別苅から豊富町までをエリアとした曹洞宗青年僧侶の会で毎年行っていた「年末助け合い托鉢(たくはつ)」がコロナ禍のため中止になりました。しかし、「コロナ禍の今だからこそ、何かできないか」と。そこで、密を避けお寺に来た方々に浄財を募ろう、と思い立ちました。

 コロナ感染者を受け入れている留萌市立病院の看護師さんが消毒による手荒れがひどいとお聞きしていたので、浄財で薬用のハンドクリームを贈ることにしました。

 今年の目標は約200人いる看護師さんの半分100人分の15万円。昨年8月から始めて約半年。会員寺院で托鉢募金をお願いし、地元FMラジオで呼びかけていただき、SNSで発信すると管内外の方から浄財が寄せられ、おかげさまで1月に目標達成となりました。

 道北の皆さまの「温かな心」が紡がれ、大きな形になりました。贈った側も受け取った側も共に幸せになる社会へ。皆さまのご協力に感謝申し上げ、医療従事者の皆さまに日々の「ありがとう」をお伝えします!。道北の心は、一つ!

 

(2022年1月24日掲載)

 

 

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


GO TOP