北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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北極星

道北各界で活躍する皆さんによるエッセーコーナーです。 2020年3月までの記事はこちら


有村幸盛(旭川・文化団体事務局長)*コロナ下の市民劇

 旭川歴史市民劇「旭川青春グラフィティ ザ・ゴールデンエイジ」は3月6、7の両日、さまざまな困難を乗り越え、無事に本公演を終えました。私は受け付けスタッフのため会場で見られませんでしたが、カーテンコールの拍手はロビーまで大きく響きました。
 終演後、来場者の8割強もの人がアンケートに答え、「公演が実現して本当に良かった。歴史がよく分かり、若い人たちが活躍するいい舞台だった」という意見が多く寄せられました。
 新型コロナウイルスの感染拡大で公演が7カ月延期され、稽古ができない時期もあっただけに、喜びもひとしおです。また、支援していただいた皆さまの期待に応えることができ、安堵(あんど)しました。
 約30年前に市民劇を上演したときは、50人の出演者が一緒に稽古できる場所が見つからず、寺の大広間や酒造倉庫などを借りて何とか稽古しました。
 今回は市内中心部に借りられましたが、マスクやフェースガードを着け、パーティションも設置しての稽古は大変でした。公演当日には、来場者に検温や連絡先の記入をお願いするなど、以前は考えられないほど労力を費やしました。
 多くの文化団体や劇団、劇場などが苦境に立たされている今、国や自治体による支援や対策の必要性を痛感する体験でした。

(2021年3月29日掲載)

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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