北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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北極星

道北各界で活躍する皆さんによるエッセーコーナーです。 2020年3月までの記事はこちら


谷龍嗣(留萌・僧侶)*「つながり」で乗り越える

 「やー四苦八苦しているわ」。コロナ禍でよく耳にする言葉です。四苦とは、誰もが思い通りにならない「老いる事」「病になる事」「死にゆく事」そして、そんな苦しみを持ち「生まれ、生きる事」。世にいう「生老病死(しょうろうびょうし)」のことです。
 今、その中の「病」によって世界中が苦しんでいます。この苦しみを乗り越える方法の一つが「つながり」と「今を生ききる事」と言われています。
 これを思い出す事がありました。以前参加した講演会で、赤平市でロケット開発を行っている植松努さんの言葉です。「会社って何のためにあると思いますか?」と言う会場への問いに、私は答えが浮かびませんでした。
 植松さんの答えは「会社も社会も一人でできない事をするためにあるんですよ」でした。一人でできない事も、多くの人のつながりと、一人一人が今を生ききる事で、とてつもない大きな目標が達成する。
 今まさに「病苦」を乗り越えるためにつながりが試されています。「幸せ」を「仕(組み)合わせ」と書くのも、パートナーシップのたまものだと思います。SDGs(持続可能な開発目標)の17番目の目標は「partnership」です。直接会えなくても、「感じ合えるつながり」で必ず乗り越えられる! また、笑顔で会える世界へ!
 
(2021年2月1日掲載)

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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