北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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みんなの放課後

「放課後」とは、勉強や仕事などの本業以外に過ごす時間のこと。 スポーツや文化活動など夢中になれる“何か”に真剣に打ち込んでいるチームや団体の皆さんを、ジャンルや老若男女を問わず紹介していきます。


vol.77 道北地区フォークダンス連合会

国ごとに表情を変えるフォークダンスの面白さを伝えたい

「道北地区フォークダンス連合会」


1950年代には一大ブームを巻き起こしたフォークダンス。学生時代にはまった愛好家も多く、現在はこの灯を絶やすまいと次の世代に向けて発信しています。今回はそんな「道北地区フォークダンス連合会」を訪ね、活動風景をのぞいてみました。

 


体育館に響き渡る、聞きなれない異国のハーモニー。初めて聞くはずなのにどこか懐かしい、そんなメロディーに合わせて輪になった人たちがステップを踏んでいます。「フォークダンスは世界中の民族舞踊のことを指し、その数は数千とも数万とも言われているんですよ」と話すのは、道北地区フォークダンス連合会事務局長の斉藤真美さんです。同会は日本フォークダンス連盟に所属し、 昭和43年に発足、現加盟団体は21サークル 350 名。旭川ブロックでは7つのサークルに150人近い愛好者が所属し 例会活動を行っています 。

 フォークダンスは民族性や気候風土によって曲調や振り付け、ステップが異なります。同会理事長の山田信子さんは「寒い地域の曲は狭い場所で踊るため動きが小さいのが特徴です。スイスのような山岳地帯の曲は斜面でも踊れるベタ足のステップだったりと、それぞれお国柄が出るんです」と話します。男女ペアになるカップルダンス、踊る相手を変えていくミキサーなど曲によって踊り方もさまざまです。各サークルでは月ごとに曲を用意。踊り方だけでなく曲の背景や言葉の意味、ストーリー性と合わせて覚えるため、より深く理解できるのだと言います。いつでも、どこでも、一緒に踊って気軽に打ち解けられるのがフォークダンスの魅力。現在は4月に行われる大会に向けて、準備に余念がありません。

 

道北地区フォークダンス連合会 会長
栂野 悦子(とがの えつこ)さん

フォークダンスに触れる機会を増やしたい

 フォークダンスの愛好者は高齢化が進んでいて、50代以下の世代が少ないのが現状です。若い方にフォークダンスの面白さをどう伝えていくかが今後の課題で、なるべく多くの人に見てもらう機会を増やしているところです。例えば私の所属する砂川地区では、まちなかのイベントに参加して披露したり、子ども盆踊りで小さな子と一緒にフォークダンスを踊ったりしています。年齢に関係なく、みんなで手をつないで輪になって踊れることがフォークダンスのいいところ。これからも長く会を続けていけるよう盛り上げていきたいですね。

 

50回目の記念大会を4月に東川町で開催


道北地区フォークダンス連合会では、4月20日(土)、21日(日)に東川町B&G海洋センターで「第50回記念 道北地区フォークダンス大会」を開催。節目となる大会を2カ月後に控え、現在はさまざまな準備を進めています。テーマは「温故知新」。これまでの歴史を紐解くように、第1回開催時の曲目を盛り込むなど、2日で100を超える曲を披露します。「大会とは言いますが、競うわけではありません。上手下手よりも、みんなで楽しみながら心の交流を図るイベントなんです」と同会副会長の小林文雄さん。2日目には「東川タイム」を設け、東川音頭や姉妹都市の一つラトビアの民族舞踊など町にちなんだ曲や、定番のマイム・マイムで町民が参加しやすい工夫もしています。

また、地域性が色濃く表れ、個性的な色使いや柄が特徴的な衣装も見所の一つです。「観覧自由なので一般の方も気軽に見に来ていただいて、フォークダンスの魅力を知ってほしいですね」と斉藤さんが話すように、意外と奥深い民族舞踊の世界に触れてみませんか。

 

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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