北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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みんなの放課後

「放課後」とは、勉強や仕事などの本業以外に過ごす時間のこと。 スポーツや文化活動など夢中になれる“何か”に真剣に打ち込んでいるチームや団体の皆さんを、ジャンルや老若男女を問わず紹介していきます。


vol.76 北海道旭川農業高等学校 生徒会&農業クラブ執行部

コロナ禍を乗り越え、全校行事を運営

「北海道旭川農業高等学校 生徒会&農業クラブ執行部」


今年創立100周年を迎えた北海道旭川農業高等学校。その記念すべき年に行事の運営・企画を行う生徒会と農業クラブの会長と副会長、更には各学科の代表生徒を交え、楽しさや魅力などについてお聞きしました。

 


―まずは生徒会と農業クラブがどんな活動をしているのか教えてください

齋藤さん 生徒会は学校祭や体育祭などのイベントを含む行事運営がメインで、学校祭は今年ようやく一般公開できました。

三島さん 私たち農業クラブは収穫感謝祭の他、意見発表大会、実績発表大会、技術競技大会といった、三大事業の校内運営をしています。

石田さん 収穫感謝祭はクラスや学科、専攻班で作った食材を奉納します。入学以来コロナ禍でいろいろと制限され、本来の流れが分からずにいたので、過去の資料を調べたり、先生に話を聞いたりして進めるのが大変でした。

―この1年頑張ったことは?

齋藤さん 昨年の冬に校則検討委員会を開いて、ツーブロックの髪型が認められました。本当は女子の髪型や化粧についても変えたいと思っているんですけどね。

石田さん 7月に行われた実績発表大会全道大会の当番校で、執行部以外の生徒にも手伝ってもらいながら運営を成功させたことです。

三島さん 10月25、26日には熊本県で全国大会があって、当校からは2つのチームが出場します。

木村さん 1つは私が所属する食品科学科の乳加工班です。カマンベールづくりの時間短縮になる菌を探したり、完成直後はふわふわな白カビを生かしてシマエナガを模した形にしたりといった研究成果を発表します。とは言っても熊本へ行って発表するのは他のメンバーですけどね。

三島さん 私は農業クラブ北海道連盟の会長として参加してきます。とても楽しみです。

 

北海道旭川農業高等学校 校長
近江 勉(おうみ つとむ)さん

課題を解決できる力を養い社会で活躍できる人材へ

当校は農業に携わる企業や地域の皆さまと、直接つながれるのが強みです。生徒自ら生産・加工・販売まで行うことができ、商品開発や地域貢献など企業の方と関わる時には自分にない発想が得られます。学びを常に自分で選択していく中で、自分に何が必要なのか考えて先へと進み、課題を解決できる力を養ってもらいたいです。SDGsに触れる機会もあるので、将来は持続可能な社会づくりを担える人材になってほしいと思います。今年創立100年を迎えましたが、今後も北海道の主産業である農業の知識を継続して教え、次の100年につないでいきたいですね。

 

卒業後の夢や目標は?

■会長 齋藤幸音さん/3年生
私は子どものころに通った旭川市の農業体験塾がきっかけで入学しました。そういった思いや経験、楽しさを小さい子に伝えたいので、保育系の学校に進むつもりです。

■副会長 小山夏那生さん/3年生
コミュニケーション能力を生かして、将来は調理師として、一人ひとりに合わせた調理がしたいです。

■農業クラブ会長 三島悠斗さん/3年生
より専門的な知識を学ぶために旭川調理専門学校に進学して、将来は調理師として地元の食材を使うお店を旭川に出したいです。

■農業クラブ副会長 石田凛花さん/3年生
この2年半で人と関わるのが楽しくなりました。大学で管理栄養士と栄養教諭の資格を取って、食と子どもたちに楽しく関わる仕事がしたいです。

■農業科学科 柏木玲歌さん/3年生
畜産班の乳牛部門に所属していて、北海道立農業大学校への進学を考えています。これからの酪農業界を支えたいですね。

■森林科学科 一ツ柳海来さん/3年生
自分は林業関係に進みたくて森林科学科に入ったのですが、実習で乗った建設機械に興味を持ちました。今は進路も建設業を考えています。

■食品科学科 木村凛音さん/3年生
農業クラブの企画運営や専攻班の実習などで、コミュニケーション能力が身に付きました。その経験を生かして地元当麻町の役場で働き、町民を支えたいです。

■生活科学科 大和田奈那さん/3年生
鉢花販売会で見たお客様の楽しそうな姿から人を笑顔にできる職業に就きたいと考え、ウエディング関係の専門学校に進学しようと思っています。

 

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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