北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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みんなの放課後

「放課後」とは、勉強や仕事などの本業以外に過ごす時間のこと。 スポーツや文化活動など夢中になれる“何か”に真剣に打ち込んでいるチームや団体の皆さんを、ジャンルや老若男女を問わず紹介していきます。


vol.68 地域全体で切磋琢磨してレベルアップ・・・「旭川実業女子サッカー部」

 

みんなの放課後

なでしこジャパンがW杯で活躍して以降、女子サッカーの裾野が少しずつ広がっています。しかし、高校や社会人のチーム数はまだまだ少なく、旭川も例外ではありません。そんな中、2年前に創部した「旭川実業高校女子サッカー部」を訪ね、活動風景をのぞいてみました。

 

 

日が傾くにつれ肌寒くなり、山が徐々に色づき始める9月。ナイター照明がまぶしい、緑の鮮やかな人工芝の上にはサイド攻撃からのシュート練習に精を出し、ピッチを駆ける部員たちの姿がありました。

「創部のきっかけは、高校進学後サッカーから離れてしまう旭川の女子小中学生に、高校年代でも続けさせてあげたいという思いからでした」と話してくれたのは、旭川実業高校女子サッカー部監督の坂本葵先生です。

 

 

同部は3年生3人、2年生7人、1年生6人の16人で活動しています。男子と共用でグラウンドを使用しているため、学校で週に2日練習し、他の日は別の場所で活動しています。

毎週木曜は東光スポーツ公園にて女子中学生や旭川南高校の女子サッカー部と一緒に練習やゲームをしています。

「そのチームのサッカーを見て、経験することが入部する選択肢の一つになると思い、実業の戦術はもちろん高校サッカーの楽しさを早い内から知ってもらいたくて合同練習を創部当初から続けています。

今ではこの取り組みをきっかけに入部する子がほとんどなんです」。

 

 

かつて、なでしこジャパンの主将を務めた宮間あやさんが「女子サッカーをブームではなく文化に」と語りました。
多くの人やチームと共に切磋琢磨できる環境を整える。こうした取り組みが、文化への道を着実に支えています。

 

 

 


苦手なことに
向き合うことが大事

 

旭川実業女子サッカー部 監督
坂本 葵(さかもと あおい)さん

指導では、サッカー経験の有無やレベルに合わせて一人ひとり声の掛け方を変えています。経験者にはチームを引っ張ってもらうべく厳しい要求をしますが、初心者には「今できることを精一杯やろう」とポジティブな声掛けをし、長所を褒めるようにしています。未経験で入部し、大会でゴールを決めるまで成長した子もいるんですよ。

部活を通して伝えたいのは、苦手なことにチャレンジするのが大事だということ。社会に出ても努力することは絶対に出てきますし、目を背けていては先に進めませんからね。失敗を恐れずに何事にも挑戦する、そんな芯の強い人間になってほしいと思います。

 


 

生まれ変わったピッチで、
より攻撃的に

 

旭川実業高校は、8月末に土のグラウンドから人工芝に生まれ変わりました。その感触について、ゴールキーパーでキャプテンの深澤奈央さんは「ボールに砂が付かず蹴りやすい。飛びついてキャッチする時にも痛みがなく、とても使いやすいです」と話します。

しかしその反面、ピッチ内で水以外飲まない、小石や砂を混入させないなど、芝を傷めずに使うためのルールがいくつもあり、まだ慣れていないせいか、気を付けるのがなかなか大変なようです。

取材時は皇后杯の北海道大会(男性でいうサッカー天皇杯。大会は9月14、15、21、22日に開催)を間近に控えていた彼女たち。目標に掲げた全道ベスト4を達成するべく、最後の調整中でした。

「最後まで体を張るなど守備面は悪くないのですが、得点力不足が悩みで、練習時間の8、9割は攻撃に割いています。うまくボールを保持しながら上げたクロスに、中央でどう合わせて決めるかが課題ですね」と坂本監督。

新設の芝で攻撃のパターンをどんどん磨いて、旭川実業の新たなプレースタイルを見せてほしいですね。

 

 

 

 

 

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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