北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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みんなの放課後

「放課後」とは、勉強や仕事などの本業以外に過ごす時間のこと。 スポーツや文化活動など夢中になれる“何か”に真剣に打ち込んでいるチームや団体の皆さんを、ジャンルや老若男女を問わず紹介していきます。


Vol.64 さらなる高みへ、ボールをつないで・・・「旭川藤女子高校 バスケットボール部」

 

みんなの放課後

全道トップクラスの強豪として知られ、一昨年にはインターハイ出場も果たした旭川藤女子高校バスケットボール部。2019年度の男女共学化に伴い、学校名も旭川藤星(とうせい)高校に変わる同校を訪ね、練習風景をのぞいてみました。

 

 

太陽が地平線に隠れるのを追うように、寒気が足下から押し寄せ始める晩秋の夕暮れどき。旭川藤女子高校体育館をのぞいてみると、3人が1組になりディフェンス練習をしているところでした。「敵役がいかに真剣に相手ボールを取りに行くかで練習の濃度が変わります」と話すのは、バスケットボール部顧問の河合美菜先生です。

オフェンス3人、ディフェンス2人の5人1組による練習では、攻撃側が数的優位の下でいかに相手のウイークポイントをついて確実に得点できるかが試されます。素早いパスワーク、ドリブル突破、高いシュート力、どれが欠けても得点には結びつかず、普段の地道な練習の積み重ねがいかに大切かが、素人目にもわかります。

 

 

また、同校では6、7年前から地元の整骨院の協力を得て、トレーナーから体幹や筋力トレーニングの指導を受けています。河合先生は「トレーニングの中身を自分たちのプレースタイルに合わせて考えてくれるんです。競い合いつつ楽しみながら、モチベーション高く練習ができていて、本当にありがたいですね」と話してくれました。練習は毎週火曜から金曜が16時〜19時の3時間。土日は4時間程度で、練習試合などに遠征することも多いそう。「毎年4月頭には札幌や帯広の強豪校と共に、帯広で3泊4日の強化試合を行っています。負けたくないと、競争心に火がつきますね」と河合先生は話します。

バスケットシューズのきゅっきゅっというスキール音と、胸に響くドリブル音。フローリングに青春の汗がまぶしく輝いていました。

 

 


クラスでもチームでも
気を使える人に

旭川藤女子高校 バスケットボール部 顧問
河合 美菜さん(かわい みな)

「ONE FOR ALL、 ALL FOR ONE」が指導のモットー。一人ひとりがチームの目標のために全力を尽くすこと、仲間を大切にし明るく声を出すこと、ボールを大切にすること、最後まで諦めずにプレーするよう指導しますね。プレーでは、必ず良い態勢でシュートして終わるように言っています。無理にシュートを打って失敗すると、相手にチャンスを与えることになりますから。

練習以外の面では、クラスメイトや学校の先生に対して気を使えない人はチームでも気を使えないので、クラスでもリーダーとして人をまとめ、相手の立場になってものを考えるようになってほしいと願っています。

 


 

目標はインターハイ!結束力を強みに一丸で

次期キャプテンを務める佐藤聖華さん(2年)は、神居東中学1年の時に練習試合で藤女子高に初めて訪れ、好印象を受けたことが入学のきっかけになったそう。「強豪校のオーラを感じました。また、チーム内のタテヨコのつながりが良く、先生とのコミュニケーションが取れていて素敵だなと思いました」。

伝統ある藤女子高のキャプテンはとても名誉なことと受け止めつつも、不安も見せます。「自分自身、周りにカツを入れるような経験をしてこなかったんです。なので、下から支えてチームに勢いをつけるようなキャプテンになりたいですね」。

全道突破を目指したウインターカップ2018北海道予選(11月1〜4日)では、優勝した札幌東商業高校と準々決勝でぶつかり、敗退。そこで得た課題を胸に、新チーム体制へと移行します。入学時から全道優勝、そしてインターハイ出場を目標としてきた佐藤さん。「チームの強みは、練習からみんなで声を出し、全員が一丸となって突き進んでいこうという意識ができていること。これまでの2年間、仲間とやってきて、厳しい練習を乗り越えてきたこのメンバーなら勝てると、自信を持って言えます」と話してくれました。

 

 

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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