北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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北極星

道北各界で活躍する皆さんによるエッセーコーナーです。 2020年3月までの記事はこちら


鈴木道子(旭川道新エッセー教室受講生)*手編みの楽しさ

 昨年の秋から編み始めた黄土色のチュニックがやっと編み上がった。ちょっと太めの中細毛糸で、編みにくくて苦労した。

 早速、袖を通し、鏡の前に立ってみる。「春なのに秋色? でもすてき、似合っているよ」と、鏡の中の自分に語りかける。

 手編みが好きになったのは、小学3、4年の頃だった。母は、和裁が得意だが、編み物は苦手で、時々遊びに来る祖母が教えてくれた。

 当時は敗戦後で物資が不足していた。毛糸もなく古いセーターを解いて、弟たちの靴下や手袋なども編んでいたのが懐かしい。

 結婚してからは、生活するのが大変で、高価な既製品の服は買えず、2人の娘たちにセーターやスカートなどを編んで着せていた。

 今は、安価でおしゃれな既製品がたくさんある時代になった。でも、私だけのオリジナルデザインで編むのは、時間と手間が掛かるがとても楽しい。

 エッセーの話題に行き詰まった時、編みながら考えていると良いアイデアが浮かんでくることもある。手先を動かすのは認知症の予防にもなるというので、これからも手指と編み針を動かしていこうと思っている。

 さて、次は何を編もうかしら。夏に向けて空色かな? でも、編み上がる頃には秋になっているかもしれない。

(2024年06月24日掲載)

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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