北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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旭山動物園わくわく日記

全国的な人気を呼ぶ旭川市旭山動物園の話題やイベント、裏話などを紹介します。 旭山動物園ガイドとしてもお楽しみいただけます。 2020年3月までの記事はこちら


冬のインドクジャク*どんどん伸びる飾り羽


 夏の間、きれいな飾り羽で楽しませてくれるインドクジャク。寒さが苦手なことから、冬は「放飼場」の裏にある、非公開の暖かい室内で飼育をしています。

 実は冬の間、飼育係だけの楽しみがあります。雄6羽の新しい飾り羽が茶色い尾羽の脇から生え、伸びるのを観察できるのです。雄は繁殖期の5~7月が終われば、色鮮やかな飾り羽が抜け始め、9月ごろに全てなくなってしまいます。

 飾り羽がなくても、雄と雌は首の色で見分けることができるのです。でも、来園者は飾り羽があるかないかで見分けているようで「クジャク舎に雄が1羽もいない」という声が非常に多くなります。飾り羽が1年限りの羽だということも意外と知られていないのかもしれません。

 さて9月ごろに飾り羽がなくなってしまった雄たちの尾から、11月ごろに新しい飾り羽が生えてきます。1月に入ると、どのくらい伸びているか測っており、1週間で約10センチも伸びます。今もどんどん伸びてきており、2月12日現在は飾羽が約120センチまで伸びました。昨年の飾り羽で一番長いものが約150センチなので、まだまだ伸びるでしょう。このままの計算だと、3月ぐらいまでは伸び続けると考えています。

 そして4月の夏期開園時には、再びきれいに生えそろった飾り羽を見ることができます。この私たちの冬の楽しみを皆さんにもお伝えしようと今年は、クジャクの展示こそないものの、雄の飾り羽の伸びている様子を写真付きの看板で説明しています。クジャク舎の前で2週間ごとに写真と内容を更新しており、どのくらい伸びたかが分かります。この看板からクジャクの羽のすばらしさを感じていただければと思います。(クジャク・こども牧場・教育担当 佐賀真一)

 
【写真説明】新しい飾り羽が尾羽の脇から生え始めたインドクジャク=2022年11月ごろ 
(2023年2月20日掲載)
 

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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