北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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旭山動物園わくわく日記

全国的な人気を呼ぶ旭川市旭山動物園の話題やイベント、裏話などを紹介します。 旭山動物園ガイドとしてもお楽しみいただけます。 2020年3月までの記事はこちら


ヒグマの子 仲間入り*親とはぐれ保護 元気に成長


 昨年は北海道ではヒグマ、本州ではツキノワグマと日本中でクマの出没や事故のニュースが多くあった年でした。さて、今年はどうなるのでしょうか? このままさらにヒトとのあつれきが増えていくのか? それとも沈静化していくのか? どちらにしても社会的に関心が高まっている今、専門家だけではなく地域の住民や市民を巻き込んで、しっかりと対策や将来的なビジョンを検討していく必要があると思います。

 さて、旭山動物園でも昨年、ヒグマの子が新しく仲間入りしました。親とはぐれ衰弱しているところを保護された個体で、保護された場所の地名から「すなすけ」という名前になりました。動物園に来た当初は痩せ細り、常におびえている状態だったすなすけも、あっという間に大きく成長し、動物園の環境にもすっかり慣れて、今では多くの来園者に愛される存在になっていると感じています。

 最近では、体力を持て余し気味なので三つある放飼場を順次入れ替えをして展示しています。屋内放飼場では遊具で一生懸命に遊んだり安心して眠る様子が観察できると思います。また、屋外放飼場ではまだ動きが危なっかしいため、スタッフが見ていられるだけの短時間の展示ですが、積もった雪をかき分けて進んだり、寒い中でも池に入ってみたりと好奇心の強さと適応の速さに驚かされます。えぞひぐま館は屋内と屋外に放飼場があり、屋外は野外で野生のクマを観察しているように、屋内はガラス越しでより近くでクマの細部を観察できるようにと設計されていますので、ヒグマについてより理解を深めてもらえる施設に近づいたと思います。

 最後に、理由は異なりますが保護され動物園にやってきた「とんこ」と「すなすけ」の2頭が、多くの方にとってヒトとクマの関係はもちろんのこと、野生動物やそれらを取り巻く自然環境のことなどを考えるきっかけになることを願っています。(えぞひぐま館、フクロウ担当 大内章広)
 

【写真説明】雪で遊ぶすなすけ
(2024年1月22日掲載)

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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