北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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北極星

道北各界で活躍する皆さんによるエッセーコーナーです。 2020年3月までの記事はこちら


大橋美智子(旭川・農業)*おとなのクラブ活動

 自粛自粛で1年が過ぎた。秋までは例年と同じく、農作業で忙しく過ごした。
 さあ冬をどうする。いつもは友人と示し合わせて、研修会や旅行など楽しい計画をたくさん詰め込むのだが、今は…。
 万が一を考えると、家にいるのが一番。こんなときつくづく、会員制交流サイト(SNS)でつながる仲間の存在がありがたい。
 始まりは肉まんだった。1人が作り、SNSで披露する。それを見て刺激された人たちが自宅で作って披露する。次はキムチ部。これは披露するだけにとどまらず、市内あちこちの仲間のところを自作のキムチが行ったり来たり。お互いの味を比較して勉強させてもらい、自身の向上の糧にする。材料費がなかなかかさむので、もうやめよう、もう終わり、と思いながら、私は先日6回目を漬けた。
 カレーパンde部も始まった。ネーミングが秀逸。失敗作を食べ続けると「デブ」になるというので、こうなった。和食店の料理のプロが意外に苦戦しているのを見て、素人の仲間たちが上手に作るのがまた面白い。
 私は編み物も始めた。なんと25年ぶりだ。教わりながら靴下を何足も編んだ。こんな時間を持てて良かった、とまでは言わないが、こんなふうにゆったりと暮らすのも悪くない、と思い始めている。
(2021年2月22日掲載)

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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