北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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北極星

道北各界で活躍する皆さんによるエッセーコーナーです。 2020年3月までの記事はこちら


嶋崎暁啓(豊富・NPO職員)*身近な春、楽しんで

 何かとストレスの多い自粛生活。しかし家の中にこもってばかりいては心身にとってあまり良くないだろう。時には太陽の光を浴び気持ちの良い風にあたることも大切だ。「3密」に気を付けながらの散歩やジョギングは健康維持のため認められている。もちろん他者との距離を保ったり、マスクやうがい手洗いなど予防の基本を守りながら…。

 今は遠出ができない分、改めて家の近くの自然に目を向ける機会にしているが、これが結構面白い。いつもは車で通り過ぎていた場所を自転車でサイクリングしたり、郊外をのんびり散歩してみると、小さな花々やオタマジャクシなど「こんな場所に、こんなものが!」という発見がある。

 季節は春。草木のつぼみが膨らみ、花が咲き始める。一日ごとの変化が多く、五感が思いきり刺激される。森の中では新緑の美しさと爽やかな香りに包まれ、野鳥たちのさえずりが降りそそぐ。厳しい冬を乗り越えて春をたたえている彼らの姿を見ているだけで、沈んでいた気分が晴れ渡っていくような気がする。

 先行きが見えず息詰まる今だからこそ、北海道が誇る「身近な自然の豊かさ」に目を向けてはどうだろう。少しの時間でも気分転換することで心が癒やされたり、コロナ生活を乗り越えていくための力をもらえるのではないかと思う。

(2020年5月25日掲載)

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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