北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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北極星

道北各界で活躍する皆さんによるエッセーコーナーです。 2020年3月までの記事はこちら


石川千賀男(旭川・公益財団法人理事長)*ある法話から学んだこと

 お寺参りで、皆さんが両の手を合わせて、静かに祈る姿は清く、美しく、平和な感じがします。手を合わせた形を合掌と言います。仏壇やお墓参りをするとき、いつも両手を合わせて真心を手向けます。お寺の法話で聞いた話です。

 右の手は仏様。左の手は私。右と左の手を合わせると仏様と私が一つにとけ合います。両方の手のひらを見てください。たくさんのシワがあります。その手をそっと合わせましょう。シワとシワがぴったりと合わさって「しあわせ」です。今度は反対に、両手でゲンコツをつくって、そのゲンコツをぶつけ合ってみましょう。指のフシとフシがぶつかって「ふしあわせ」です。合掌していると、ケンカもできません。

 朝夕、仏壇の仏様に手を合わせ「いただきます」「ごちそうさま」。旅路の無事を祈り、病気の友の回復を祈り、手を合わす。日常生活の中で、幾度、合掌したことでしょうか。毎日、親が手を合わせると、その子どもも自然に手を合わせます。そのような温かい家庭でありたいものです。

 ウクライナの悲惨な映像を見ていると、どうか平和な世界が戻りますように、世界の全ての人が幸せになりますようにと、手を合わせることしかできないもどかしさを感じます。世界に誰一人として平和を願わない人はいないはずです。
 
(2022年10月31日掲載)
 

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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