北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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北極星

道北各界で活躍する皆さんによるエッセーコーナーです。 2020年3月までの記事はこちら


奥野真人(焼尻・ゲストハウス経営)*健康診断の結果

 焼尻島では6月に島民対象の健康診断が行われる。毎年通うと各項目の数値の変遷が一目で分かり、その時ばかりは健康について考える。今年の健康診断の結果に驚いた。「糖尿病の疑い」が出たのだ。

 健康だけが取りえだと思っていたが、ついにきたか。思えば近ごろやけに喉が渇く。体重も昨年比で6キロも減った。これらは糖尿病に関連する変化だといえるのだそう。言い訳になるが、仕事の都合で6月まで1年近く妻と別居していた。僕は料理こそするが、忙しさにかまけると面倒になり、朝、昼を抜き夕食だけで済ますことも多かった。

 妻に迷惑はかからない。自分は平気だから問題ない。忙しいから仕方ない。

 それがまずかった。欠食からの大食いは血糖値を著しく引き上げ、自覚のないまま「糖尿病の疑い」だ。

 島の商店では弁当や総菜などは売っておらず、それ自体は仕方のないこと。だがそんな環境のため、余裕のない日は「食事抜きでいいか」となってしまった。

 幸い、薬と食生活の改善で血糖値を下げることができるそうだ。宿泊業と漁業を兼業する僕は、夏に同時に繁忙期を迎える。どちらもうかつに島を離れられない仕事。通院は難しい。忙しいし余裕もないし…。だめだめ、身体が資本。なんとか暇を見つけて、ちゃんと病院に行かなきゃな。

(2022年8月15日掲載)

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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