スポーツ
36*ウィズコロナの講演探る
バンクーバーパラリンピックのアイススレッジホッケー銀メダリストで北海道新聞パラスポーツアドバイザーを務める永瀬充さんが道北地域の障害者スポーツをテーマに語ります。
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新型コロナウイルス感染拡大で2月下旬から中断していた講演活動を、半年ぶりに8月下旬から再開した。小学校と専門学校に出掛け、体育館で一人一人間隔を空けて座ってもらい、私も普段より少し距離をとった。さらに飛沫(ひまつ)対策として透明のアクリル板やフェースシールドを使って話をした。
ここ数年の講演は年間30~40回ほど。約20年前から始め、それなりの経験があり、聞いている人が退屈しないように、いろいろと工夫しながら話をするように心掛けている。ただ、聞いている人全員がマスクをしている状況での講演は初めての経験だった。
難しい。講演は一方的にならないように問いかけたり、クイズを出して反応を見ながら進める。マスクを着けると、退屈なのか、笑っているのか表情が全くわからない。中学生以上では表情を変える生徒は少ないのはわかっていたが、普段さまざまな反応を示してくれる小学生の表情もわからなくなり、久々に緊張して話した。
通常は全員にパラリンピックの銀メダルやホッケーの道具に触れてもらうが、今回は学校と相談し、感染防止のため、近くで見てもらう形をとった。しかし、何か物足りない講演になったと感じた。
パラリンピックの魅力を直接伝える貴重な機会をいただけるのはうれしいことなので、ウィズコロナでもできる新しいスタイルを考えていきたい。
(2020年9月27日掲載)
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