ちょっと骨のある話
葬儀の参列者に手渡す返礼品をなんと言うでしょう?
Q.葬儀の参列者に手渡す返礼品をなんと言うでしょう?
①倍返し ②恩返し ③香典返し
①~③に正解はなく、北海道において、葬儀会場の受付で香典への返礼品として渡している品は正しくは「会葬御礼」です。
参列者に渡す会葬御礼とは別に、香典に対する返礼品を「香典返し」と言い、香典の金額の半分程度の品をお返しするのが古くからの習わしですが、北海道では行われていません。
さらに北海道では通夜の参列者全員に飲食を提供する「通夜ぶるまい」もありません。昭和の半ばまでは、その代わりに通夜の参列者に対し、お菓子と飲み物が手渡されていましたが、その風習もなくなりました。
このように以前から進んでいた葬儀の小規模化、簡素化は、コロナ禍でさらに進みました。
新聞の「お悔やみ欄」には、その変化が顕著に表れています。「葬儀終了」の件数は昨年10月は全体の2~3割でしたが、今年6月には6割になり、8月18日は旭川・上川のお悔やみ18件中15件、83%もが葬儀終了でした。全く掲載をしないケースもあるので、一般に知らせず親族のみで行う家族葬が急増したことがわかります。また、規模だけでなく、通夜を省く一日葬や、火葬のみの直葬といった簡素化も進みました。
後日のお別れ会や、リモート供養など、新しいサービスも提供されていますが大きな需要は見込めず、葬儀の小規模化、簡素化は今後も広がりそうです。
合同会社 颯葬 代表 森 裕子さん
終活相談ネットワーク主宰。札幌消費者協会「イキイキ終活研究会」副代表、北海道消費者協会非常勤講師を務める。
【制作協力】 合同会社 颯葬(さっそう)
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