北極星
道北各界で活躍する皆さんによるエッセーコーナーです。 2020年3月までの記事はこちら
桑原隆太郎(名寄・文化団体事務局長)*「ここ」としての自治体
趣味の卓球練習に通う名寄市スポーツセンターのアリーナに入退場する際、市民卓球クラブの会員は正面左の壁に並ぶ市旗・北海道旗・国旗に一礼するのが慣例になっているので、私もそうする。
その際、私は市旗に視線を合わせながら自治体というものの存在に感謝する。利用者が1年を通して恵まれた環境でプレーできる喜びを実感するからだ。
国旗にせよ道旗にせよ市旗にせよ、大きな行事などで集団的儀礼での一礼はするが、個人的・自発的に一礼する習慣は私にはないので、卓球練習会場での一礼は特別のものだ。
国旗損壊罪なるものができたことで「日の丸」への違和感は募るし、道旗は無関心の域を出ないが、市旗には思い入れが生まれる。おのずからの愛郷心とでもいうのだろうか。誰かに強いられるような愛国心とは違う。
そのわが自治体のまちづくりの基本となる次期市総合計画がまとまり、その目指す将来像の一節に「『ここでいい』から『ここがいい』へ」とある。センスがあって個性的だ。うまい表現だと感心する。そうだなあ、と思う
私自身、年を重ねる中で「ここでいい」という心境から「ここがいい」に変わってきた実感がある。「ここ」という確かなよりどころとしての自治体―。私自身の生活を守ってくれている。頼りにしています。
(2026年09月07日掲載)
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