旭山動物園わくわく日記
全国的な人気を呼ぶ旭川市旭山動物園の話題やイベント、裏話などを紹介します。 旭山動物園ガイドとしてもお楽しみいただけます。 2020年3月までの記事はこちら
エゾライチョウ*意外と身近 失われる恐れも

皆さんはエゾライチョウという鳥を知っていますか? ライチョウという言葉を見て「あー、あの冬に白くなる鳥ね!」そう思った方はいませんか? 実際に来園者の方の多くが、冬に白くなるニホンライチョウと勘違いしていることが多いのですが、エゾライチョウは白くなりません。そして大きな違いがもう一つ。ニホンライチョウは国の特別天然記念物に指定されていますが、エゾライチョウは狩猟対象として指定されている鳥です。
日本では北海道のみに生息しており、高山ではなく森林で暮らしているエゾライチョウ。動物園の近くの山でも見られ、実は意外と身近な鳥です。一見派手な茶色いまだら模様の羽は、森の中では枝や枯れ草、木漏れ日ととってもなじみます。野生では枝の芽、葉、種子や果実といった植物質のものを食べるため、餌として葉物野菜を毎日与えていますが、ムシャムシャと野菜を食べる姿はまるで草食動物のように感じます。
当園では北海道産動物舎でエゾライチョウを飼育しており、同じ空間にはサイズも種類もさまざまな野鳥たちがいますが、ほかの鳥が近づいても攻撃したりせずとっても穏やか。私が中で脚立に上って作業をしていると、普段見慣れない脚立に興味津々なようで必ず近寄ってくるという好奇心旺盛な一面も持ち合わせており、ほかの鳥とは一味違うとってもユニークな動物だなと日々感じております。
そんなエゾライチョウもこのたびのレッドデータブックの改訂で準絶滅危惧に指定されてしまいました。当たり前のようにわれわれの近くにいるスズメもどんどん数が減ってきています。これ以上「希少種」を増やさないために、われわれに何ができるでしょうか? 動物園に来て考えてみませんか。
(北海道産動物舎=小動物・野鳥=、てながざる館担当 桜井結夢)
【写真説明】丸いフォルムのエゾライチョウ
(2026年09月07日掲載)
※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


