今週の一枚
<発信 地域から>旭川*熱さ保ち続けて ラーメン村30年 *中

市民が発案、踊って応援
ラーメン村開業を約1年後に控えた1995年。出店を希望する旭川市内の約20店には、味や価格などをチェックする「客」の姿があった。
*覆面で味調査
旭川ラーメン好きでつくる「旭川ラーメンバーズ」による「覆面調査」だ。元会長の伊藤友一さん(70)は「1日に3店回るメンバーもいた」と振り返る。ラーメン村を開業した不動産業の富士管財(旭川)と、村を運営する「あさひかわラーメン村」の社長を務める小川恭平さん(40)によると、店はラーメンバーズが候補を選び、富士管財が承認して決まった。小川さんは「運営側ではなく、旭川ラーメンを愛する地元の人が選定するのがいいと考えた」と言う。
ラーメン村が生まれたのは、富士管財の元社長で、小川さんの父親の小川諭一さん(72)と伊藤さんの酒席での会話がきっかけ。同社が運営する旭川市永山地区の商業施設に関連し、小川さんが「核となる施設をつくりたい」と持ちかけると、伊藤さんは「ラーメン関連はどうか」と提案して意気投合。伊藤さんは「新横浜にはラーメン博物館ができた。札幌や博多はラーメンで人を呼び込んでいる。おいしさで負けない旭川ラーメンでも何か仕掛けたかった」と話す。
*チア部も発足
「ららら ラーメンラーメン あさひかわ」。6月上旬、旭川市立新町小体育館では、旭川ラーメンの応援ソング「はばたけ、世界の旭川ラーメン」に合わせて、約30人の子供たちがダンスの練習に励んでいた。どんぶりを持ちながらラーメンをすすったり、スープを飲み干したりする動きもある。8月に行われる開業30年記念イベントに向けた練習の一幕だ。
指導するのは元ファイターズガールの後藤香織さん(42)。当時、札幌で仕事を終え、日帰りで旭川に戻って来た時、夜遅くまで店を開けてくれる旭川ラーメンに励まされた。「大好きな旭川を大好きなラーメンで元気にしたい。大好きと大好きが組み合わされれば最強だ」。そんな思いで、2017年に旭川ラーメン応援チアダンス部を立ち上げた。
上川管内東川町立東川小5年の尾崎結菜さん(11)は「面白いダンス。ラーメンをすする振り付けを、たくさんの人と一緒にやりたい」と笑顔。「『なんでラーメンなの』と乗り気ではなかった」と言う旭川明成高1年の高田茉那さん(15)もイベントでダンスを披露して喜ばれるうちに気持ちが変化。今では「旭川ラーメンをもっと有名にしたい」と語る。
開業前の店選びから開業30年のイベントに至るまで、多くの市民に支えられているのがラーメン村だ。(旭川報道部 野津凱)
【写真説明】ラーメンのどんぶりを手に持って踊る、旭川ラーメン応援チアダンス部員(熊谷洸太撮影)
(2026年07月02日掲載)
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