今週の一枚
旭川に7年ぶり上海線*吉祥航空*2月27日まで季節運航*中国人客の増加期待
【東神楽】中国の上海吉祥航空は1月23日、旭川―上海・浦東線を就航させた。週2往復で、2月27日まで季節運航する。旭川空港の上海線は7年ぶりの復活。各国からの外国人観光客数は新型コロナウイルス禍前に近づきつつあるが、中国人客の戻りは鈍く、今後の需要回復に期待の声が上がる。
旭川空港では2017年まで中国東方航空や春秋航空(中国)が上海線を運航していた。上海吉祥航空は火曜日と土曜日の週2往復の運航で、旭川着は午後3時10分、旭川発は午後4時半。機材は163人乗りのA320を使用するが、予約数が多い場合はより大型のA321で運航する。
同社によると、当初は1月16日からの運航を予定していたが、予約数が少なく、23日に就航した。ただ2月10日からの春節の時期を含め、2月には1便あたり100人以上の予約があり、多くが団体ツアー客だという。2月27日の便は予約数が少なく、運航するかどうかを検討している。
初日は103人を乗せた上海発の便が定刻より1時間ほど早く到着。旭川市や東神楽町の職員が到着ゲートで出迎え、「ニイハオ」と声をかけながら記念品を配った。妻と娘の3人で知床や阿寒湖を旅行するという上海の貿易会社経営、張捷さん(50)は「雪を見るのが一番の楽しみ。レンタカーで旅行するので、旭川は便利だ」と話した。
上川管内の2023年度上半期(4~9月)の外国人延べ宿泊客数は29万4千人と、コロナ前の19年度比で7割まで回復したが、中国人客は1万9千人と2割にとどまる。上川中部地域の観光振興を手掛ける大雪カムイミンタラDMOは「今回の就航が中国人客回復の契機になってほしい」とする。
上海吉祥航空は当初、新千歳空港での増便を検討していたが、地上支援業務の体制が整わず、旭川空港での就航を決めた。北海道エアポート旭川空港事業所の北野俊勝所長は「旭川でも人手不足の課題があるが、今後も国際線が増えていくようにしたい」と語った。(鈴木誠)
【写真説明】旭川市や東神楽町の職員らに出迎えられる上海吉祥航空の乗客=旭川空港、1月23日午後2時50分(いずれも熊谷洸太撮影)
(2024年1月24日掲載)
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