北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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北極星

道北各界で活躍する皆さんによるエッセーコーナーです。 2020年3月までの記事はこちら


桑原隆太郎(名寄・文化団体事務局長)*辺野古に新基地はできない

 先月、2週間の日程で沖縄を訪れ、米軍の辺野古新基地建設への反対運動に参加した。1年ぶりになる。現地情勢の変化や抗議活動参加者の闘う姿に思いを新たにした。

 10年前の7月7日。辺野古基地ゲート前で抗議の座り込みが始まった。その年の暮れに私も参加した。政府が日米安保条約の履行を理由に一方的に沖縄に押しつけて済ませてしまう、その理不尽さに我慢がならなかった。以降、年1回、コロナ禍での中断を経て7回目となる。

 1日3回の座り込みでは、マイクを握るリーダーのアピールを集中して聴いた。リーダーは、九州南端から沖縄、台湾まで島々が連なる「琉球弧」をはじめ、基地をめぐる政治的、社会的、軍事的な情勢の変化に危機感を強めていたが、ぶれなく闘い抜く気構えは不変だった。

 「何年たっても新基地はできない」-。現地ではみな口をそろえていた。希望的観測ではない。根拠があってのことだ。現に大浦湾側の軟弱地盤改良工事は進まず、見通しが立たない。つまりは物理的、技術的に不可能であり、時間と予算を浪費した末に「工事断念やむなし」に至る―。そう私にも思えたのは、辺野古の現地に座り込んだからである。

 死ぬまで闘うぞ、と思い定めて帰道した。

(2024年12月16日掲載)

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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