北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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北極星

道北各界で活躍する皆さんによるエッセーコーナーです。 2020年3月までの記事はこちら


桑原隆太郎(名寄・文化団体事務局長)*私の機嫌と大谷選手

 この6月で後期高齢者の仲間入りする境遇にあって「日々、機嫌よく暮らすこと」をモットーとする身には、大リーグの大谷翔平選手の活躍は飛びきりの上機嫌のもとだ。大型連休最終日の5月6日は至福だった。強豪ブレーブス戦で4打数4安打、2本塁打の快挙。早朝のテレビの前で「よっしゃ!」と小躍りして元気をもらった。

 以前も大谷選手のことは取り上げたが、4月にドジャース移籍後初ホームランを打った試合後のコメントは特記すべきものだ。

 相棒の通訳のひどい仕打ちに精神的ダメージを受けていないかを聞かれた彼は何と「メンタルを言い訳にしたくないので、そこを含めて技術だと思っている」と語ったのだ。「メンタルも技術のうち」というのだから、すごい。超一流の野球選手として体力・技術に劣らぬメンタル(心の領域)の重要さを知らぬはずがないのに、あえてメンタル面を野球技術の一環に閉じ込めてしまう、その潔さと覚悟が非凡だ。

 「メンタル」を相対化してとらえる考え方は、野球やスポーツ一般だけでなく私たちの日常生活にもプラスになるのではないか。とすれば、私にとっては日常生活を支える「技術」は「日々、機嫌よく暮らすこと」にほかならない。そうだ。今日も私を機嫌よくしてくれる大谷選手に感謝だ。

(2024年05月20日掲載)

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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