北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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今週の一枚


「幻の魚」イトウ 産卵へ寄り添う*猿払川水系上流 (5/8)

【猿払】雪解け水で濁る猿払川水系の上流で、絶滅危惧種イトウの産卵が終盤を迎えている。蛇行する流れの中、体長90センチほどの雌が尾びれで川底をたたいて産卵床を作ると、一回り小さな雄が寄り添っていた。
 イトウは国内最大級の淡水魚で数が少なく、「幻の魚」とも言われる。この川では春の繁殖期を迎えると、普段過ごす下流や海から遡上(そじょう)する。そのためイトウの保全には、移動の妨げになる障害物の有無に気をつけなければならないという。猿払イトウの会の小山内浩一会長(57)は「イトウが上る村内の川では、今後に向け、堰(せき)の水門にある板の撤去を調査中」と話す。(西野正史、写真も)
 
【写真説明】産卵場所を探して寄り添うイトウの雌(右)と雄のペア=4月24日、猿払村(魚眼レンズ使用)
(2021年5月8日掲載)

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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