北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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今週の一枚


はや 根雪終日*道北各地 少雪、陽気で一気(4/6掲載)

 道北各地で長期積雪(根雪)が平年より早くなくなった。積雪が消える「根雪終日」は各観測地点とも10日ほど早い。今冬は「西高東低」の冬型の気圧配置が続かず、少雪だった上、3月下旬からポカポカ陽気が続き、雪解けが一気に進んだ。

 旭川地方気象台によると、根雪終日について道北で平年値と比べられるのは4地点あり、枝幸は14日、旭川と稚内は12日、留萌は8日早かった。旭川は統計のある1961年以降、2番目の早さ。最も早かったのは2008年の3月24日だった。

 根雪終日は、観測地点で「積雪なし」が合計6日になると確定する。その間に再び積雪が10日間続けば根雪が継続しているとして、その後「積雪なし」になった日を起点に再設定する。

 旭川市の5日の最高気温は9・3度だったが、4日は今年最高の17・2度と5月中旬並みのポカポカの天気となった。常磐公園ではうららかな日差しの中、市民が散策したり、ベンチで世間話を楽しんだり。園内の樹木の冬囲いはまだ取り外されていないが、花壇ではチューリップが葉を広げ、背丈は数センチに伸びている。

 各地の田畑は春耕を待つ状態だ。例年、豪雪となる留萌市幌糠の農業地帯では例年より1週間早く、融雪剤散布やハウス建てを終えた所も。旭川市の農家、市川範之さん(46)は60ヘクタールの田んぼに使った融雪剤は例年の半分以下の量で済んだという。ただ、一方で「雪が少ないのは気候変動の影響だろう。夏場に台風など災害に遭わなければ良いが」と、懸念を口にした。(綱島康之、高田かすみ)

【写真説明】陽気の中、旭川市の常磐公園を散策する市民=4日午後0時15分(西野正史撮影)

(2020年4月6日掲載)

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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