旭山動物園わくわく日記
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ワオキツネザル*赤ちゃん誕生 群れの刺激に

白黒のしま模様の長い尾が特徴的な「ワオキツネザル」の双子の赤ちゃんが5月3日、誕生した。旭山動物園でのワオキツネザルの出産は5年ぶり。子育ての様子を観察していると、群れの中の関係性が見えてくる。
母のナスカ(18歳)は群れの最年長。出産は今回で6回目になる子育ての大ベテランだ。ナスカは赤ちゃんをなめたり母乳を与えたりして、世話に励んでいる。親子の親密な様子が見られる一方、展示エリアの中ではワオキツネザル同士が上へ下へと度々激しく動き回る。
ワオキツネザルは雌優位の動物で、雌同士がけんかして、毛を抜かれたりけがをしたりすることがある。アフリカ南東部のマダガスカル島に生息し、寒さに弱いワオキツネザルは、冬季期間になると群れを2グループに分けて屋内に収容する。春になって久しぶりに群れ全員が同じ空間になることで、春季は特に攻撃が激しくなるという。
毛が抜かれた個体に注目すると、他の個体に威嚇されたり、近づいてきた個体に場所を譲ったりとせわしなく動き、赤ちゃんにも近づこうとしない。ワオキツネザルは母親だけではなく、群れの他の個体も子育てに参加するが、身を寄せ合って赤ちゃんの毛繕いをするのは毛並みがきれいな個体ばかりだ。
飼育担当の田中千春さん(53)は「ナスカは群れの中でも最上位の個体。赤ちゃんに触らせてもらえるのは群れの上位のナスカの娘たちだけ」と説明する。一匹一匹に注目すると、群れの中の立ち位置やそれぞれの関係性が垣間見えるのだ。田中さんは「赤ちゃんの誕生は群れにも良い刺激になっている。2匹が成長してどのように群れに加わっていくか見守って」と話している。(高橋沙希)
【写真説明】3日に生まれたワオキツネザルの双子(左と右下)=熊谷洸太撮影
(2026年5月13日掲載)
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