北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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北極星

道北各界で活躍する皆さんによるエッセーコーナーです。 2020年3月までの記事はこちら


村上恭彦(なよろ市立天文台長)*ほうき星

 彗星(すいせい)は「ほうき星」とも呼ばれ、天体の中でも注目されやすいものです。太陽系の外側の方からやってくるものも多く、太陽に近づくにつれ、尾が伸び、その後、去っていきます。

 10月中旬から下旬にかけ、「紫金山・アトラス彗星」が、夕方、西の空に見られるとされています。この彗星、発見された昨年1月から、「大彗星になる」と期待される一方、「いや、そこまで明るくはならない」との見方もありました。さらに今年の夏前には著名な研究者が「すでに崩壊が始まっている」と発表。「実際どうなるか」と、1年以上、天文関係者はやきもきしていました。

 彗星は「汚れた雪玉」といわれるように氷やちりが混ざったものですが、まさに水物。明るくなるのかならないのか、尾が伸びるのか伸びないのか、予想は非常に難しいです。

 太陽に近づきすぎれば消滅もありえます。2013年12月に地球に近づく予定だった「アイソン彗星」は、「大彗星になる」として、観測地を求めて旅行業界まで巻き込んだ大騒動に。だが、研究者が見守りテレビでも特番が組まれる中で崩壊し、地球に接近する姿は見られませんでした。

 さて、今回の「紫金山・アトラス彗星」、崩壊は免れたようですがどうでしょうか。楽しみに見守りたいと思います。

(2024年10月13日掲載)

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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