北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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今週の一枚


<跳び立て!ヴォレアス>激戦制しファン歓喜*V2初優勝*「昇格し、日本一目指して」

 【深川】バレーボールV2男子のヴォレアス北海道(旭川)は27日、深川市総合体育館で富士通(神奈川)を3―2で破り、V2初制覇を遂げた。ヴォレアスは悲願のV1昇格を懸けた入れ替え戦に向け、勢いをつけた。(鳥潟かれん)

 けがでエースの張育陞(チャンユーシェン)選手を欠く中、チーム全員でつかんだ勝利だった。競り合いの末に24―26で落とした第1セット。ホーム戦初スタメンの関根ヒカル選手がミスすると、すかさず浜田翔太選手が「大丈夫だ」と声をかけ、ルーキーを支えた。第2セットは、昨季けがに苦しんだ後藤万澄選手が速攻やサービスエースを決め、25―17で奪取。第3セットは富士通のつくった流れを崩せずに18―25で奪われた。

 1―2で迎えた第4セットは優勝を分ける正念場。ヴォレアスはこのセットを取れば敗れても頂点に立ち、逆に相手に奪われると優勝を逃す。越川優選手がサービスエースでベテランの意地を見せ、柏田樹選手も要所でブロックを決めた。25―14でセットを取った瞬間に優勝決定。1026人が訪れた会場に大歓声や応援グッズのハリセンをたたく音が響いた。第5セットを15―10で取り、4季連続優勝の王者を下した。

 試合後の記者会見で、エド・クライン監督は「涙は出なかったが、(優勝は)うれしかった。とてもドラマチックに終えられた。第4セットは今季最もいいプレーだった」と満足そうに振り返った。また、佐々木博秋主将は「富士通という強敵に優勝を阻まれていたので、すごくうれしい。お客さんの歓声が届き、距離が近く感じてやりやすかった」と笑った。

 会場を埋めたヴォレアスファンは、声援などで勝利を後押しした。幌加内町の会社員高橋かおりさん(51)は「優勝が決まって泣いてしまった。V1に昇格し、ぜひ日本一を目指してほしい」と期待を込めた。深川市の会社員河村美希さん(39)は「誰かが欠けても誰かが補えるチーム。うるっときた」と話していた。

 V1との入れ替え戦は4月9、10日、小田原アリーナ(神奈川県)で行われる。

 

【写真説明】勝利の瞬間、拳を突き上げるなどして万感の思いをかみしめるヴォレアスの選手ら(宮永春希撮影)

(2022年3月28日掲載)

 

 

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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