北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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北極星

道北各界で活躍する皆さんによるエッセーコーナーです。 2020年3月までの記事はこちら


有村幸盛(旭川・文化団体事務局長)*旭川に新しい劇団が誕生

 最近、旭川に新しい劇団が誕生しました。10~20代の若者たちで構成する劇団です。旭川歴史市民劇に参加していた若いメンバーが中心になって、昨年から活動を始めました。

 劇団名は「演劇集団シベリア基地」と、かなりユニーク。中心メンバーの1人で岩見沢出身のNさんが、旭川の冬の厳しさをイメージした「シベリア」に、「道北の若者の芝居発信拠点を目指す」という意味で「基地」をつけたそうです。

 劇団の旗揚げ公演は最初、昨年12月の予定でしたが、旭川で新型コロナウイルスが猛威を振るったため、やむを得ず中止。今年になり団員も増え、心機一転で活動を再開。8月21、22日の2日間、十全の感染予防対策のもと、3回の公演を行いました。舞台のタイトルは「ちいさなるつぼ」。短編芝居3本のオムニバス形式で約1時間の上演です。大半が若い観客で、定員25人の会場が毎回いっぱいになりました。あとからアンケートの一部を読ませていただきましたが、「面白かった」「久々に生の舞台を観て感動しました」という感想が多数ありました。

 最近、高齢化やコロナ禍の影響で、活動を休止したり解散したりした文化団体も少なくありません。厳しい状況の中、新たな創造団体をつくり、意欲的に活動を始めた若い人たちがいることは大きな希望です。

 

(2021年9月6日掲載)

 

 

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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