北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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【特集】


農の知恵袋「週末のペーパン・ミニトマトのジュース」

加工に手間はかかるが、格別においしい
ミニトマトのジュースを農業地帯“ペーパン”から発信

週末のペーパン・
ミニトマトのジュース

ミニトマトの個性が生きた 3種類のミニトマトのジュース

 

ミニトマトジュースの
鮮烈なおいしさ

今から10年程前、ミニトマトで作ったジュースをいただいた。はじけるような酸味と奥行きのある甘さがあり、鳥肌が立つほどおいしかったことを覚えている。ミニトマトは大玉トマトよりも加工に手間が掛かるため、その時のミニトマトのジュースは趣味で作った自家用だった。
以来市販品で旭川産のミニトマトジュースを探し続けていたが、昨年JR旭川駅構内にオープンした農産加工品を販売する「おみやげやAMO・BASE(アモベース)」でついに見つけた。生産者は東旭川町豊田の「坂井ファーム」で、〝週末のペーパン・ミニトマトのジュース〟だ。「坂井ファーム」がある豊田は米どころで、米飯(ペーパン)と呼ばれている。早速購入し飲んでみると、大玉トマトとは違う鮮烈なおいしさが詰まっていた。

農業者のご主人と
デザイナーの夫人との合作
〝週末のペーパン・ミニトマトのジュース〟

「坂井ファーム」は旭山動物園の裏手にある米農家だ。ミニトマトジュース作りに関わっているのは三代目農場長の坂井恵一さん(37歳)と、寿香さん(34歳)ご夫婦。元々生食用のカラーミニトマトを栽培していたが、その個性的なおいしさを形にしたいと思い、ジュースにすることを決めた。加工施設は持っていなかったので、味へのこだわりを深く理解してくれた滝川の加工施設「楽楽食品」へ委託した。パッケージデザインはグラフィックデザイナーでもある寿香さんが手がけた。
ジュースの品種は、酸味と甘味のバランスがいい真っ赤な〝ペーパンレッド〟、フルーティーな甘さが魅力でオレンジ色の〝ピッコラカナリア〟、原種に近い野趣あふれる風味でアントシアニンを含む紫色の〝トスカーナバイオレット〟の3種類を揃えている。ミニトマトの自然な風味が味わえるようにと煮詰めすぎないよう心掛け、塩などは使わない素材100%のジュースになっている。在庫はそれぞれ180ミリリットル(566円)が100本ずつとやや品薄だ。ブランド名の〝週末のペーパン〟には、「ゆっくり自分の時間が持てる週末に、ペーパンの魅力的な食を楽しんでほしい」という思いを込められている。

ミニトマトのジュースは 3種類

今年のジュース作りは9月上旬にスタートするが、製造予定は〝ペーパンレッド〟のみ。初めての加工品作りで様々な課題に直面し、1種類で再スタートすることとなったのだ。とはいえ現在3種類の味が揃っている。購入された方は味の正直な感想を伝えていただけると、来年の加工プランの参考になるのでぜひご協力いただければと思う。

坂井さんご夫婦

 

トマトジュースは
「坂井ファーム」で販売中

現在購入できるのは「坂井ファーム」か、ネット通販の「Creema(クリーマ)https://www.creema.jp/」。7月中旬からは「坂井ファーム」でミニトマトの直売もスタートする。また、9月には新米が登場し、冬期間には寒締めホウレン草の販売も予定されている。また7月1日(日)の10時から16時まで、桜岡のクラークホースガーデン(旭川市東旭川町桜岡160-4)で開催される「サクラオカホリデー」でもミニトマトジュースの販売が予定されているので、こちらにも足を運んでほしい。

坂井ファーム

旭川市東旭川町豊田11-46

TEL.090-7510-8361(電話対応時間9:00〜17:00)

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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