旭山動物園わくわく日記
全国的な人気を呼ぶ旭川市旭山動物園の話題やイベント、裏話などを紹介します。 旭山動物園ガイドとしてもお楽しみいただけます。 2020年3月までの記事はこちら
カピバラ「はるみ」*老いによる不調 徐々に回復

動物園は野生動物の誕生だけではなく、「野生動物の老い」を知ることができる数少ない施設です。今回は「老い」の話。
当園では、はるみという個体名のカピバラを飼育しています。
寿命が10年程度と言われているカピバラですが、はるみは現在10歳です。2023年に姉妹のはるかが死亡してからは1頭で飼育しています。
2年前、転倒により一時歩行不能な状態となり、後ろ脚がほとんど動かなくなりました。
警戒からか食欲も落ちたため、寝室中に分厚く乾草を敷き、食べやすいよう餌を一口サイズに切り、水中で排せつをする習性を実現できるように浅いトレーに水を張り、ぬれた乾草を毎日取り替えました。
24年冬には回復傾向を見せ、25年夏には出入り口をスロープ状に改修したことで外展示場にも復帰しましたが、同年秋ごろから再び体調が悪くなり、25年度の冬季開園ではほとんどの時間を寝室で過ごしていました。正直、回復は難しいだろうと考えていました。
しかし、うれしいことに予想に反し徐々に回復し、ややふらつきながらも自力歩行できるようになり、室内展示場のプールに入ることもできるようになりました。この夏から外展示にも復帰する予定です。
展示せず寝室だけで飼育をすれば、大きなケガをするリスクを抑え、安全に飼育できるかもしれません。しかし、本来動物園は生き物を学ぶための場所であり、「展示をする」ということの持つ意味は非常に大きなものです。また、個体をみても、外の泥浴びや遊泳、日光浴を楽しみにしているので、可能な限り展示を続ける予定です。
最後のその時まで、はるみが「カピバラとして」生ききれるよう、サポートを続けます。(猛禽類、クモザル・カピバラ担当・高橋ひな)
【写真説明】久しぶりに外放飼場を散策するはるみ=4月14日
(2026年5月4日掲載)
※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


