北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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道北企業探訪


ななかまど編集部が行く!道北企業探訪 旭川中央交通株式会社

プロフィール :
旭川中央交通株式会社 
代表取締役 柏葉 健一さん
(写真上)
プラモデル作りが好きだが製作時間が取れず、手つかずの箱が積み上がっている。最近は孫と遊んだり、動画配信サービスでの映像作品を鑑賞するのが休日のリフレッシュ方法に。座右の銘は「ケセラセラ(なるようになるさの意)」。


旭川中央交通株式会社
旭川市緑町14丁目3026-1 ☎︎0166-52-3641
 

企業概要沿革:
ハイヤー・タクシーを中心に、貸切バスや乗合タクシー、福祉車両など幅広い移送ニーズに対応。夜間対応型訪問介護をはじめとする介護事業や、飲食事業にも力を入れている。

1965年 創業。資本金800万円、小型乗用車5台でスタート
1988年 福祉輸送車両事業認可
2000年 貸切運送部 一般貸切旅客自動車運送事業限定解除 大型バス導入
2003年 指定訪問介護事業所 旭川中央ケアサポート 開業(介護事業部設置)
2013年 旭川市米飯(ペーパン)地域デマンドタクシー運行
2014年 サービス付き高齢者等住宅 かりのすまい東光オープン
2017年 ジャパンタクシー導入
2020年 キャニオンパストサービス株式会社設立(飲食事業)

 

介護・福祉にも力を入れる、
地域に寄り添うタクシー会社

 

旭川中央交通さんの事業や概況について教えてください。

当社は1965年に創業して、今年60周年を迎えました。タクシーをはじめとする旅客運送事業は、ハイヤー・タクシーの乗用旅客、観光貸切バスの貸切旅客、乗合タクシーの乗合旅客の3つに分けられます。また、その他に介護事業と飲食事業を行い、グループ全体で200名ほどの社員がいます。

介護事業はどのようなきっかけで始めたのですか?

送迎時のドアサービスと介護事業に、似た部分を感じたことがきっかけです。初めは介護を基にした乗降サービスから始まり、そこから発展して24時間稼働しているタクシーのオペレーションシステムを生かした夜間対応型訪問介護を始めました。現在は、定期巡回・随時対応型訪問介護看護に加え、サービス付き高齢者住宅も運営しています。


配車指示を出すオペレーター

一方、飲食の事業は2020年から始めていますね。

飲食事業はコロナ禍がきっかけでした。層雲峡のホテルに勤めていたシェフから相談されて力を貸すことになり、グループ会社を設立。さまざまな縁やタイミングが重なって平和通買物公園で「オステリアキャニオンベース」がオープンし、現在は層雲峡に「ビアグリルキャニオン」というお店も展開しています。

各事業を行う上でどのようなことを大切にされていますか。

可能な限りお客様の目線で考えることです。多角的な視点でみると、支持されているか、お客様からどう見えるのか、市場ではどう見えるのか、など視野が広がります。そこからニーズに合わせて絶えず変化し、柔軟に対応していくことが選ばれ続ける努力だと考えています。

「選ばれ続ける努力」は、求人にも言えることかもしれません。

人それぞれワークライフバランスがあり、生きる上で大切なことです。弊社では趣味の時間などに使えるよう有給休暇等を取得しやすくしています。また、タクシー乗務員は日勤、夜勤、隔日勤務から選べますし、子育て中の方も多い介護事業では、急な休みにも対応できる体制を整え、働きやすい環境づくりにも力を入れています。


想いを語る柏葉代表取締役

冬まつりのサポートなど、地域貢献にも力を入れています。地域への想いをお聞かせください

私どもは単純にタクシー会社ということではなく、公共交通にも与していると考えています。つまり、タクシーとバスは役割が違うだけだと思っているんです。バスは大きな車体に多くの人を乗せるのが基本。その一方で、バス停まで歩いて行けない人もいます。そうした人たちの足となるのも公共交通の一つと言えると思います。将来的にはタクシーとバスが連動して、より効率的な地域交通を作っていければいいと考えています。

 


それぞれの車種で快適なサービスを提供

最後に、100周年に向けての夢や今後の展望について教えてください。

100周年の時には私はもういないでしょう(笑)。そのころには自動運転化もかなり進んでいると思いますが、それでもタクシーが生活の中に密着して、満遍なくお客様をお乗せすることができていればいいなと考えます。旭川を良くしたい、地域を何とかしたいという問題意識をお持ちの方はぜひとも一緒に働きませんか。

 

現場のスタッフにもお話を聞きました!

「地域の足」を担っています


乗用旅客事業部 課長 三原慧斗さん

東光の千代田営業所には普通車が29台、ジャンボタクシーが4台、福祉車両が5台、米飯(ペーパン)地区を走る乗合タクシー用の車両を1台保有しています。患者搬送の講習を受けた約20人の乗務員が福祉車両に対応。教育委員会の委託を受けたスクールタクシーは、5つのエリアの小学生約60人を送迎しています。タクシーは公の交通機関がないところにも行けるのが強みです。交通弱者の足として、非常に重要な交通手段の一つになっています。

緊急時はタクシードライバーが駆けつけます


旭川中央ケアサポート統括サービス提供責任者 柏葉美香さん

介護事業は訪問介護がメインで、夜間対応型は旭川市内で当施設だけです。ご自宅にタブレット端末を設置していただき、ナースコールのようにボタンを押すとテレビ電話でつながります。緊急時は当施設のオペレーターからタクシーの配車スタッフに連絡し、介護資格を持つタクシードライバーがご自宅へ駆けつける仕組みです。訪問介護の仕事は感謝の一言が何よりうれしく、利用者様が訪問を楽しみにしてくださることもやりがいですよ。

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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