北極星
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川崎正紀(留萌・飲食業)*鹿肉への期待
10年ほど前、私の経営する店に、医師や職場仲間を引き連れて、朝方まで飲みに来ていた常連の看護師がいた。よく飲み、よく働き、大きな声でよく笑うすてきな女性で、店でも人気者だった。
彼女は旦那さんの転勤でこの街を離れたが、最近帰ってきた。驚かされたのは、大胆な転職をしたことだ。旦那さんと一緒に、果樹農家をやりながら、シカなどを撃ち、さらに解体、食肉加工までやろうとしている。
シカを見ては「おいしそう!」と言い、旦那さんの狩猟に毎日一緒について行っている。「畑や田んぼを荒らすシカなどから、地元の農家さんを助けたい」と、近いうちに自分も撃ちたい!と願っているようだ。
旦那さんは、密漁者がいないか目を光らせ、海の安全を守っていた元船長だ。2人とも狩猟民族のような豪快な性格で、お似合いである。
私が経営する店では、毎月第4火曜日の「シカの日」に鹿肉弁当を販売している。鹿肉のローストや鹿肉の赤ワイン煮込みなど、毎月メニューを変えている。いつの日か彼女が「この肉を使って!」と、鹿肉を持ってきてくれることを心より期待している今日このごろである。
(2026年01月26日掲載)
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