北極星
道北各界で活躍する皆さんによるエッセーコーナーです。 2020年3月までの記事はこちら
奥野真人(焼尻・ゲストハウス経営)*何をどう頑張るか
今まで、自分なりに、それなりに頑張ってきたつもりだ。ただ「何を、どう頑張るか」は常々変化していて、特に最近大きく変わったのだ。
2年前、健康診断から1型糖尿病と診断された。ほかにも病気が見つかり、今や毎日4種類の薬を飲み2種類のインスリンを自己注射している。やっかいなことに、島民では僕しか処方されていない薬ばかりで、それを診療所に取り寄せるのも手間がかかるらしい。
そして、今まで焼尻島でほぼ途切れることがなかった診療所の常勤医が今年3月いっぱいで不在となった。へき地医療の宿命と言うべきか、焼尻島の人口規模を思えば、今まで常勤医がいてくれたことこそ奇跡だったかもしれない。今は月に1~2回医師が来てくれているが、専門分野が違うため、治療うんぬんというより薬の処方をお願いすることに終始している。
今までは焼尻島での充実した生活を求めて頑張ってきた。しかしそんな状況下では「病気とうまく付き合うために頑張る」…と目線が変わってしまった。新しいことに挑戦したい気持ちは枯れていないが、まずは無難に過ごしたいと思うようになったのだ。
島は今後も何かと縮小していくだろう。僕はどうなるだろうか、あまり無理せずほどほどに頑張りたい。
(2024年05月06日掲載)
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