北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

今週の一枚


初野、恩根内、愛山駅「ありがとう」*住民、ファン別れ惜しむ


 JR北海道のダイヤ改正で、上川管内では宗谷線の初野、恩根内(いずれも美深町)、石北線の愛山(愛別町)の計3駅が3月15日の営業を最後に廃止され、住民や鉄道ファンらが列車を見送った。

 恩根内駅には午後1時40分ごろ、名寄行きの1両編成の普通列車が到着。50人余りの住民らが集まり、「さよならそしてありがとう恩根内駅」と書かれた横断幕を掲げた。町内の会社員大嶋孝則さん(55)は「高校への通学で乗った。廃止は仕方ないが、宗谷線は何としても残して」と話した。

 JRは2021年3月限りで同駅の廃止か町管理などに移行する方針を示したが、地域の要望で存続。町から委託された恩根内自治会が維持管理を担ったものの、住民の高齢化で継続が難しく、廃止が決まった。

 隣の初野駅でも住民ら約50人が横断幕を手に列車を迎えた。釧路市の大学生遠藤大夢さん(21)は、高校時代に通学で使った駅に別れを告げるために帰省した。「毎朝一人で乗ったのに、こんなに人がいるとは。いつまでもあってほしかった」と惜しんだ。

 21年3月のダイヤ改正までは6駅あった美深町内の宗谷線の駅は、今回の廃止で美深駅だけになる。恩根内駅から初野駅まで乗車した草野孝治町長は「短い間に美深駅一つになるとは思っていなかった。住民の足はバス路線の維持とデマンド乗り合いタクシーで守り、利用者を増やして宗谷線は残していく」と述べた。

 愛山駅では駅前で「お別れセレモニー」が開かれ、地域住民や鉄道ファンら約60人が集まった。ホームでは住民らが「ありがとう愛山駅」と書かれた横断幕を掲げて並んだ。近くに住む主婦中田くに子さん(90)は「子も孫も駅を使って通学していたので廃止はとても寂しい」と残念がった。

 愛別町によると、同駅は1959年12月に仮乗降場として設置され、87年4月のJR北海道発足で駅に格上げされた。主に沿線住民の通学や買い物などで利用されてきた。(朝生樹、星野真、小林健太郎)
 

【写真説明】愛山駅前でのお別れセレモニーを中断し、同じく今回のダイヤ改正で石北線から姿を消す2両編成のキハ40を見送る人たち(伊丹恒撮影)
(2024年03月16日掲載)

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


GO TOP