北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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今週の一枚


「ラベンダー」列車 旭川まで*7月は11日間 延長運転*富良野線利用促進へ実証事業

 【富良野】札幌と富良野を結ぶ夏の臨時特急「フラノラベンダーエクスプレス」の車両を使った、富良野線経由の旭川までの延長運転が7月1日、始まった。延長区間は快速列車となり、普通運賃のみで乗車できる。同線は地元負担を前提にJR北海道が存続を目指す赤字8線区に含まれ、沿線5市町とJRでつくる「JR富良野線連絡会議」(事務局・旭川市)が、利用促進のため本年度に行う調査・実証事業の一つとして企画した。

 延長運転するのは7月の土日祝日計11日間で、1日1往復。富良野―旭川間の停車駅は美瑛など4駅で、うち5日間は臨時駅「ラベンダー畑」(上川管内中富良野町)も加わる。JRによると、車体の一部が紫色の「ラベンダー編成」の特急用車両を使い、普通運賃のみで利用できる列車の運行は初めて。事業費は650万円で、国や道の補助を受けている。

 1日、富良野駅を午前10時36分に出発した5両編成の旭川行きには約30人が乗車。雲に隠れて十勝岳連峰は望めなかったが、乗客たちは窓から田園風景を写真に収めていた。同管内美瑛町の無職山中孝啓さん(67)は「特急で使う列車で富良野線を楽しめて満足。こうした需要を喚起する取り組みはいいことだ」と話した。(相武大輝)

 
【写真説明】黄色いキガラシの花畑を背に富良野線を駆けるフラノラベンダーエクスプレス=富良野市(西野正史撮影)
(2023年7月2日掲載)

 

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