ＪＲ沼田―留萌　見納め　１１２年の歴史に幕

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　【留萌、沼田】ＪＲ留萌線のうち石狩沼田―留萌間（３５・７キロ）は３月３１日、留萌駅の最終列車が午後８時２０分に出発し、同区間の１１２年余りの歴史に幕が下りた。ＪＲ北海道が廃止・バス転換を求めた赤字路線で、残りの深川―石狩沼田間（１４・４キロ）も２０２６年３月末で営業を終える。

　留萌駅では最終列車を見送ろうと市民らがホームを埋めた。「蛍の光」が流れる中、４両編成で満席となった列車が定刻通りに深川方面に向けて出発。留萌駅で開かれたセレモニーで、ＪＲの綿貫泰之社長は「みなさんの苦渋の決断で今日に至った。新たな交通に関してもしっかり支援していく」とあいさつした。

　４月１日からは、沿岸バス（留萌管内羽幌町）が留萌経由で羽幌―旭川を往復する路線を新設。深川方面への通学者には新学期から予約制タクシーを走らせる。

　留萌線は１９１０年（明治４３年）に開業。利用減で、２０２２年３月期の営業損益は６億円余りの赤字だった。１６年には留萌―増毛間が営業を終えた。（吉川幸佑、出井一彰）
　

【写真説明】ペンライトを振る市民らに見送られ、深川に向けて留萌駅を出発する最終列車＝３月３１日午後８時２０分（宮永春希撮影）
（２０２３年４月１日掲載）
　

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。