北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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今週の一枚


バレーボール*ヴォレアス V1昇格逃す*V・チャレンジマッチ


V・チャレンジマッチ(10日・小田原アリーナ) Vリーグ男子入れ替え戦の第2戦が行われ、2部(V2)1位のヴォレアス北海道は、1部(V1)最下位の10位VC長野に2―3で逆転負け。2季連続で入れ替え戦でV1昇格を逃した。

 チャレンジマッチは2戦方式で、ヴォレアスは9日の第1戦でVC長野に3―2で勝利。第2戦の結果で両チームは勝ち星、獲得ポイント(3―2での勝利は2ポイント)、セット率で並んだが、ヴォレアスは総得点を総失点で割る「得点率」でVC長野を下回った。ヴォレアスは計218得点、VC長野は計233得点だった。

 ▽第2戦
VC長野 3(35―37、25―19、22―25、25―14、15―10)2 ヴォレアス北海道

*越川、背中で示した「置き土産」

 V1昇格を置き土産としたかった。「もう一つ、足りなかった。悔しい」。試合直後、この日で引退した元日本代表の越川の目は、隠しようもなく赤かった。

 アウトサイドヒッターとして、第1セットから最後まで、相手の動きを見た硬軟自在の打ち分けはさすがだった。強打をコートにたたきつけたり、ブロックアウトを誘ったり。スパイクとサーブを合わせて、エースの張に次ぐ、チーム2位の14得点をたたき出した。

 チームは第3セットまで接戦を演じながら、徐々に息切れしてミスが目立った。第4セットは6連続、第5セットは5連続で序盤に失点して、悪い流れをすぐに断ち切れなかった。五輪、世界選手権に出場した百戦錬磨の越川が、この日の敗因に挙げたのもその点だ。「相手はある程度(試合を通して)同じレベルでプレーできる。うちは良いときと悪いときの差があった」。その言葉は、来季再びV1を目指すチームの課題を示すメッセージでもある。

 日本バレーボール界を長くけん引し、2020年夏にヴォレアスに加入した。最年長の37歳は誰よりも早く練習場に顔を出し、帰宅するのも最後。競技に向き合う姿勢は、この日の試合後に越川を胴上げした若手たちはよく知っている。

 「(昇格に導けず)このチームに来た役割を果たせなかったな」。越川は無念そうに語ったが、仲間の心に残る背番号「7」の姿も、チームへの無形の置き土産だろう。(須貝剛)

 
【写真説明】試合後、仲間を抱きしめて励ます越川(中央)=宮永春希撮影
(2022年4月12日掲載)
 
 

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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