北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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今週の一枚


こも樽 疫病退散願い*旭川・高砂酒造で本格化 (11/26)

 正月の鏡開きなどで使われる縁起物の「こも樽」作りが、旭川市内の高砂酒造で本格化している。

 こも樽は、一晩熱湯を注いで渋みを抜いた山形県産の杉の樽に、むしろ状の「こも」を巻き付けて作る。

 同社では例年、年間で約100個のこも樽を出荷するが、今年は新型コロナウイルスの影響で約50個と半減する見込み。10月下旬~来年3月の新酒の製造も例年の約7割に抑えた。

 こも樽は4斗(72リットル)2斗(36リットル)1斗(18リットル)の3種類。年末までに約15個を作り市内のホテルなどを中心に各地へ出荷する。

 11月25日は作業服姿の蔵人2人が4斗の樽に、「国士無双」など銘柄が印字されたこもを手際良く巻き付けていた。以前はわら製だったこもは、現在はプラスチック製となっている。

 新型コロナ禍の収束を願い作業したという蔵人の吉岡圭太さん(38)は「早くお客さんが安心してお酒を楽しめるようになれば」と話した。(土門寛治)
 
【写真説明】杉の樽に手際良く「こも」を巻き付けていく蔵人(宮永春希撮影)
(2020年11月26日掲載)

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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