スポーツ
33*不可能を可能に 力信じて
バンクーバーパラリンピックのアイススレッジホッケー銀メダリストで北海道新聞パラスポーツアドバイザーを務める永瀬充さんが道北地域の障害者スポーツをテーマに語ります。
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東京五輪・パラリンピックの1年延期が決まった。この数週間、開催がどうなるか、延期はどの程度になるのかが分からず、出場を目指す選手は不安な日々を過ごしていた。出場権獲得に向け照準を合わせていた選手は予選大会が次々に中止・延期となり、見通しが立たない中、調整を続けていた。
新たな日程が決まったが、新型コロナウイルスの世界的なまん延を考えると、楽観的に喜べる状況ではない。この状況がいつ落ち着くのか、本当に来年開催できるのかという不安を抱えながら、選手はトレーニングを続けていくことになる。競技を続けることへの不安を感じる選手もいるかもしれない。
パラアスリートは事故や病気、生まれながらの障害により、さまざまな困難を経験してきた。しかし、目標に向かって限界を突破しようとする強い意志や勇気で乗り越えてきた。
北海道出身で出場が内定した選手はまだいない。新たな予選大会や選考基準は決まっていないが、気持ちを切り替え、不可能を可能にする自分たちの力を信じ、この困難な状況に挑戦してもらいたい。その姿がこの長く暗いトンネルの出口を照らす光になり、世界中の人に勇気を与えてくれるはずだ。
(2020年4月12日掲載)
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