北海道新聞旭川支社
美瑛町の丘から見た十勝岳の山々
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イオンモール旭川駅前開業*集客期待のにぎわい*「便利で立派」「一日楽しめる」

 JR旭川駅直結の大型商業施設「イオンモール旭川駅前」が3月27日、開業した。旭川のみならず道北一円からの集客を見込み、道北の商業地図を塗り替える可能性もある。周辺の買物公園などは空洞化が著しく、中心部への集客を見込めるとの期待の一方、客の奪い合いへの危機感も根強い。(高橋毅、川浪伸介、古谷育世)
 「駅直結なので便利。内部はとても立派で、わくわくしますね」。当麻町の農業、川添葉子さん(75)は笑顔を見せた。目の前には木目調のデザインを配した約750席を備えるフードコート。大きな窓があり、広々として明るい印象だ。
 イオンモールには衣料、雑貨店や飲食店など約130のテナントが入る。旭川市内の主婦(63)は近隣住民向けに開業した24日以降、連日、来店しているといい、「スーパーだけじゃなくて、映画館も衣料品店もあって一日楽しめる」と満足そうだ。

*「独り勝ち」警戒
 宮下通を挟んで向かい合うように位置する買物公園。人口減や高齢化のあおりで買い物客の流出が著しいだけに、新規施設の「独り勝ち」を警戒。今月に入って、西武旭川店や商業ビル「フィール旭川」は新サービスの対抗策を打ち出すなど危機感は強い。
 ただ、27日の開業初日は、若年層を中心に、通常の平日より行き交う人が多かった。「フラワーショップ かしやま」の店主、柏山加世子さんは、自店の来店客数に変化はないとしつつ「人出が増えた状態が続けば、いつかは来店者も増えるかも」と期待を寄せる。
 公園の商店主らでつくる旭川平和通商店街振興組合は27日から、イオン側との連携事業第1弾として、公園内の店舗などを巡るスタンプラリーを始めた。訪問先の一つのカトーカメラ店には、開店から10分で5組もラリー参加者が来た。加藤啓子会長(83)は「もっとタッグを組み、集客の相乗効果を狙いたい」。

*渋滞の懸念なお
 JR旭川駅や周辺のバス停に降り立った主婦や高齢者らが次々と吸い寄せられるように、モール内に入っていく―。
 イオン側がチラシなどで公共交通機関を利用するよう呼びかけたこともあり、開業初日はひどい交通渋滞は起きなかった。
 ただ、28日以降の週末は、春休み期間中でもあり、依然、渋滞の懸念が残る。イオン側は、駐車場の出入り口がある宮下通と昭和通に警備員を手厚く配置し、右折による駐車場入場を防ぐなどの対策を続ける。
 市内のハイヤー会社などが加盟する旭川地区ハイヤー協会は、イオン側の要請を受けて、4月5日まで、宮下通のイオンモール側での客待ちを控えている。道北バス(旭川)も「回送車両の運行路を変えるなど臨機応変に対応したい」としている。
今日のニュース

道北観光コース推進 地元の魅力発信も必要
春秋航空 旭川便就航(2015/3/31)

 格安航空会社(LCC)の春秋航空が30日、旭川―上海線の定期便を開設した。同社はこれを契機に旭川空港を拠点に道北観光のコースづくりを進め、状況次第では増便する構想を持つ。中国人らの道北観光を定着させるには同社に頼るだけでなく、受け入れ側の各地の取り組みも今後のカギとなりそうだ。
 定期便は毎週月曜、木曜に1往復ずつ。上海発午前10時50分、旭川発午後4時半で、両都市間は約3〜4時間で結ばれる。
 初日は旭川空港利用拡大期成会、あさひかわ観光誘致宣伝協議会が空港内で就航記念歓迎セレモニーを開催。くす玉を割り、初便の乗客に観光パンフレットや菓子を手渡した。はっぴ姿で出迎えた東神楽町の山本進町長は「地域経済に良い効果が出る。上川管内を選んでもらえるよう魅力を発信することも必要だ」。期成会会長の新谷龍一郎・旭川商工会議所会頭は「両地域が近くなった。双方から人がバランス良く行き来し、路線が長く維持できれば」と述べた。
 これに対し、セレモニーに出席した春秋航空日本支社の孫振誠支社長は「新千歳―上海線だけでは道内観光は不便。旭川就航で観光コースが作りやすく、今後の需要増に対応できる」と狙いを説明。今後については「社内での検討段階だが、需要次第で7〜8月の臨時増便も考えている」との考えを明らかにした。
 ただ、現状には課題もあると指摘。「中国を訪れる日本人が少ない」と述べ、路線継続には日本人の利用増も欠かせないとの見方を示した。
 上川総合振興局によると、2013年度の上川管内での訪日外国人の宿泊者数は前年度比62.4%増の33万8190人、宿泊延数も同63.1%増の39万2497人でいずれも過去最高。14年度上半期も宿泊者数、宿泊延数ともに過去最高を記録した。旭川市の西川将人市長はセレモニー後、外国人観光客の急増で手狭となった国際線待合室の整備について「小型席への変更や一時的な施設整備を含めて検討中」と述べた。
 旭川市によると、旭川空港発着の国際線は現在、春秋航空のほか、中国東方航空(旭川―北京、上海)、復興航空(旭川―台北)が運航している。

インフォメーション
 北海道新聞旭川支社は、新聞作りや新聞社の活動などに理解と関心を深めてもらうために見学者を受け入れています。
新聞ができるまでの様子を収めた映像を上映後、報道部の見学をすることができます。また道北の風景、出来事を中心とした報道写真「道北この1年」を展示しています。
 NIE(教育活動に新聞を)活動の一環として、小、中、高校生を対象に、また一般のグループ・個人の見学も同様に応じています。日程や見学内容などは相談させていただきます。

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