北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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北極星

道北各界で活躍する皆さんによるエッセーコーナーです。 2020年3月までの記事はこちら


嶋崎暁啓(豊富・自然ガイド)*誰もが楽しめる観光とは?

 「お客さまは介護を受けに来たわけではありません。観光を楽しみに来られています」。これは昨年受講した観光介助士の講座で講師が最初に話した言葉。日本の人口の約3人に1人が高齢者という時代に、観光をいかに楽しむかは重要なテーマだ。

 講座では、高齢者や障がい者が安全・安心に旅行するためのポイントを学んだ。受講者が介助する側とされる側でペアとなり、札幌の街中での車椅子の移動や、アイマスクを着けての観光体験は目からウロコの連続だった。

 道路のちょっとした傾斜や段差、バリアフリーに見える建物内の移動も結構大変だということがわかった。屋外では車椅子に乗っているだけで体が冷えた。雪が積もるとさらに困難が増すという。自身の無知を痛感させられた。

 旅行好きの人が高齢者になり旅を諦めたり、体の不自由な家族がいるからと言って家族旅行に行かないのはとても残念なことだ。講師は「心のバリアフリー」という言葉を繰り返した。

 ハード面の充実が求められる一方、顧客に寄り添い、ホスピタリティーなどソフト面で対応できることも多い。声かけや思いやりを大切に、誰もが安心して楽しめる観光のユニバーサルツーリズムを提供できるよう、これから少しずつ貢献していきたい。

(2025年01月20日掲載)

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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