北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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北極星

道北各界で活躍する皆さんによるエッセーコーナーです。 2020年3月までの記事はこちら


立石淑恵(オホーツクミュージアムえさし学芸員)*凍る海

 オホーツク海は大陸棚が発達しているため平均水深838メートルと浅く、また外海との連絡の少ない海となっています。

 この海にシベリア大陸の雪どけ水と雨を源とするアムール川が、サハリンの北の端近くに注ぎ込みます。アムール川の淡水がオホーツク海に入り込むことによって、塩分の少なくなった海水は表面に浮き、塩分の多い海水が下に沈みます。そして、海中で塩分の少ない層と多い層の二重の層ができます。

 温度差によって海水の入れ替わりが起こりますが、塩分の異なる二つの層があるため、入れ替わりが起こるのは塩分の少ない表面の層だけです。そのため、塩分の少ない層で激しく海水が入れ替わり、急激に冷やされます。さらに冬の気圧配置になり、寒気がシベリア大陸から押し寄せて大陸から吹き付ける風がオホーツク海をさらに冷やすことで、オホーツク海はアムール川河口近くから凍り始めます。

 12月下旬から1月中旬、北海道の沖合でも氷が生まれます。そして、オホーツク海の北で発達し、南下した氷と一緒になって枝幸町の沿岸に達します。

 風向きによっては接岸しない年もありますが、早い時には1月下旬から枝幸に流氷が押し寄せます。昨年も当館では、1月24日に流氷の接岸を確認しました。今年はやってくるのか、またいつ頃やってくるのか、毎日楽しみにしています。

(2025年01月27日掲載)

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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