北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

旭山動物園わくわく日記

全国的な人気を呼ぶ旭川市旭山動物園の話題やイベント、裏話などを紹介します。 旭山動物園ガイドとしてもお楽しみいただけます。 2020年3月までの記事はこちら


「鳥」はすぐそばに*日常で観察 目線上げて

 鳥は私たちの一番近くにいる野生動物です。外を歩けば街なかにカラスやスズメ、川や池にはカルガモ、公園にはドバトなど、鳥を見ない日はないでしょう。しかし、近くにいることが当たり前すぎて、その存在に気付いていない方が多いのではないでしょうか。

 旭山動物園では北海道産動物舎でスズメから、キジバト、ムクドリやハシブトガラスまで、日常生活で目にする機会の多い鳥たちを飼育・展示しています。なぜわざわざ動物園で飼育しているのか、という声を耳にすることもありますが、普段見過ごしがちな身近な鳥に改めて意識を向けてほしいという思いがあります。

 飼育個体だけではなく、実は園内でもたくさんの野鳥たちを観察できます。留鳥のシジュウカラやハシブトガラをはじめとするカラ類、アカゲラやコゲラなどのキツツキ類は比較的見つけやすいほか、人気急上昇中のシマエナガがいることも。冬には散歩中のペンギンの上空をオジロワシが飛んでいたという目撃情報もありました。

 だんだんと暖かくなってくると、冬鳥たちが姿を消し、夏鳥が姿を現し始めます。ふと空に目を向けると、シベリアを目指して渡っていくオオハクチョウや、冬には姿を消していたトビが園内上空を旋回している姿を見かけます。春がもうやってきているようです。

 「バードウオッチング」と聞くと少し敷居が高いような感覚を抱きますが、日常を送る中で少しだけ目線を上に向けてみませんか? 自分の近くの鳥たちを改めて観察すること、それも立派なバードウオッチングだと思うのです。(エゾモモンガ舎、北海道産動物舎=小動物・野鳥=、フラミンゴ担当 桜井結夢)

【写真説明】園内にいたコゲラ
(2025年04月14日)

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


GO TOP