北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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今週の一枚


北口凱旋パレード*榛花お帰り 旭川歓喜*「金メダル、応援あってこそ」


 【旭川】「金メダルをとって帰ってこられたのは、みなさんの応援があったからこそ」。旭川市内で10月13日に開かれたパリ五輪陸上女子やり投げ金メダリスト、北口榛花選手(26)=JAL、旭川東高出=の凱旋(がいせん)パレード。故郷で約4万8千人(主催者発表)の大観衆から祝福を受けた北口選手は、「榛花スマイル」とともに感謝を語った。

 「榛花ちゃーん、おめでとう!」。パレードの舞台となった旭川平和通買物公園。午前11時前、スタート地点に北口選手が姿を現すと、大きな祝福の声が上がった。北口選手はトラックの荷台から大声援に応え、首から下げた金メダルを高々と頭上に掲げた。

 金メダルを獲得した五輪と同様、目元を桃色のアイシャドーで彩り、髪は二つのお団子ヘアにまとめた。「五輪の時と同じ自分を見てもらいたかった」。約900メートル、30分ほど続いたパレードでは、周囲を360度ぐるりと見渡しながら手を振り続け、観客の中に知り合いを見つけると、とびきりの笑顔で応じた。

 JR旭川駅前から続く買物公園は、陸上部に所属した旭川東高時代、部活帰りに友人とご飯を食べた思い出の場所でもある。パレード終了後の囲み取材では「こうやって迎え入れてくれたのも地元だから。決して(気候が)暖かいとは言えないのに、たくさんの方が待ってくれてすごくうれしい」と感謝した。

 夢見る景色は、この日のパレードのように、観客でいっぱいになった満員のスタジアムだ。来年9月、東京で開催予定の世界陸上を念頭に「次は自分の投げている姿を生で見てもらいたい。そこで金メダルを取って、帰ってきます」。成長を支えてくれた故郷で力強く誓った。(渡辺愛梨)

【写真説明】沿道に詰めかけた観衆に笑顔で手を振る北口榛花選手=10月13日午前10時55分、旭川市(伊丹恒撮影)
(2024年10月14日掲載)

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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