北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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くらし

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サラリーマンのつぶやき 35言目

大阪に住んでいたときの話です。その日は前日から志賀高原に行ってスキーを楽しみ、疲れて熟睡していました。
朝方の5時47分、ゴォーという音が聞こえた気がしました。次の瞬間体が跳ね上がるほどの縦揺れが来ました。地震だ!とっさに横に寝ていた妻と二人の幼子に覆いかぶさりました。子供達は気づかずに熟睡、妻は釧路出身で地震に慣れているせいか冷静でした。
一方の私は揺れが収まった瞬間、恥ずかしながら腰が抜けて布団から出られなくなりました。家の中は食器類が散乱状態。阪神淡路大震災の体験です。

 

この体験がトラウマになり、未だにわずかな揺れにも反応していたので、今回の北海道胆振東部地震も恐ろしくて腰が抜けました。しかし、家族の無事を確認するとすぐにマイカーで出社。信号も消えた暗闇の中向かいました。

 

対応に追われ、気づいたら夜の8時。被害状況が刻々と伝えられ、あらためて今回の震災被害の大きさに愕然としました。亡くなられた方、そのご家族のお気持ちを考えると、いたたまれない気持ちでいっぱいです。

 

自然災害はいつどのような形で襲ってくるかわかりません。
その備え、対策は平時に行わなければなりません。自身の備えを振り返ると、阪神淡路大震災の恐怖を忘れていなかったはずなのに、いつの間にか危機感が薄れていたのかもしれません。

 

混乱の中で気持ちが救われたのは、信号も消えた交差点で譲り合いながら運転していたドライバーや、スーパーなどに並んで順番を待つ人達の姿でした。

 

 

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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