旭山動物園わくわく日記
全国的な人気を呼ぶ旭川市旭山動物園の話題やイベント、裏話などを紹介します。 旭山動物園ガイドとしてもお楽しみいただけます。 2020年3月までの記事はこちら
えぞひぐま館の半年*「すなすけ」の成長に驚き

4月にエゾヒグマの担当になって約半年がたちました。この半年を振り返るといろいろあったなと思い返します。
まずは「すなすけ」(雄、推定2歳)と「とんこ」(雌、同26歳)のことを毎日観察し、どのような個体であるかを把握すること。そして、えぞひぐま館の施設の仕組みを理解することなど、一筋縄でいかないことがたくさんありました。動物に関してはまだまだ理解できない部分が多く、日々勉強しています。
さて、この半年のえぞひぐま館でのできごとを二つ紹介します。一つ目は、今年の夏の異常な暑さの中での淡水魚の飼育です。動物や私たち人間だけでなく、魚たちにとっても厳しい夏でした。水温を25度以下に保つよう工夫しながら今年は何とかギリギリ乗り切り、魚たちも大分大きくなりました。
現在は、館に流れている川を行き来している姿も結構見られるようになっています。どんな魚たちがどこにいるのかを観察すると、とてもおもしろいです。
二つ目は、何と言っても「すなすけ」の驚きの成長ぶりです。今年は一気に体が大きくなり、今は「とんこ」と見間違えるぐらいまでになりました。また、「すなすけ」自身もできることが増え、日々ヒグマの能力の高さに驚いています。
放飼(ほうし)場の改良や新たな看板製作など、いろいろやりたいことが出てきたので、ヒグマのすばらしさを伝えていける展示を徐々に形にしていければと考えています。
秋の閉園期間は11月4日から10日までの約1週間となります。この期間は飼育スタッフみんなで施設の大掃除をするなど、開園中にはできないことを一気にやっていき、冬季開園に向けて準備をしていきます。11日からは冬の動物園が始まります。冬が本番の動物たちにとってみれば楽しみな季節になります。
冬の厳しい寒さの中でもたくましく過ごしている動物たちと、「すなすけ」と「とんこ」の元気な姿をぜひご覧に来ていただければと思います。(教育・保全・えぞひぐま館担当 佐賀真一)
【写真説明】とんこと見間違えるほど大きくなったすなすけ
(2025年11月03日掲載)
※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


