北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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今週の一枚


天塩川151キロ 4年かけ完漕*ダウン・ザ・テッシ*参加者「川の変化楽しく」

 【幌延、天塩】天塩川で行われた国内最大級のカヌーツーリング大会「ダウン・ザ・テッシ・オ・ペッ」は8月3日、名寄市から天塩川河口までの151キロを4区間に分け、4年かけて進むうちの最下流部に臨んだ。川の流れは緩やかだったが、追い風が背中を押し、一般参加者は1艇を除く84艇132人が完漕(かんそう)した。

 NPO法人ダウン・ザ・テッシが主催し、北海道新聞社などの共催で32回目。2022年の第29回大会で名寄市から下り始め、今回は宗谷管内幌延町の三日月湖から、留萌管内天塩町の天塩川河口までの23キロを進んだ。

 一般参加のうち16人は、これまでの大会を通算して、名寄市から河口までの151キロを完漕し、認定証を受け取った。カヌー愛好家の豊間根茂さん(62)=根室管内中標津町=は、夫婦で参加した4年間を振り返り「上流は瀬があるのが楽しく、下流は大きな川幅で風車もあり、ここだけの景色を見ることができた。2人でやってきて良かった」と満足そうだった。

 出場17回目の会社員木村明博さん(67)=札幌市=は「子育て中から巣立った後まで参加し、カヌーが人生になった。手作りのカヌーで大自然の中を下るのが最高」と充実した表情を見せた。

 かつて松浦武四郎が探検した大河を舞台に繰り広げた大会。酒向勤大会長は「今回は見えなかった利尻富士を皆さんに見てほしいので、来年再び名寄から下り、またこの地に戻ってくる」と誓った。(丸橋芽久)

【写真説明】天塩川河口のゴール手前で笑顔でパドルを漕ぐ参加者=3日、天塩町(打田達也撮影)
(2025年08月04日掲載)

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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