北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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旭山動物園わくわく日記

全国的な人気を呼ぶ旭川市旭山動物園の話題やイベント、裏話などを紹介します。 旭山動物園ガイドとしてもお楽しみいただけます。 2020年3月までの記事はこちら


ヒツジの毛刈り*モコモコの下はどんな色?


 4月、5月は寒暖の差があり、服装なども迷っていた時期でしたが、やっと初夏の陽気になってきました。そのような時期になると始まるのが、第2こども牧場で飼育しているヒツジたちの毛刈りになります。

 毛刈りは、毎年5月下旬から6月初めに、こども牧場のスタッフでひっそり行っています。みなさんが次にヒツジを見た時には、いつの間にか「毛が刈られている!」といった状況になっているかもしれません。初夏に毛刈りをした後、毛はまた伸びていき、冬までにモコモコになります。

 さて、この毛刈りをする目的ですが、ヒツジは人間が毛をとるために品種改良したので、自然に毛が抜け替わることがなく、毛刈りをしないと一生伸び続けてしまいます。そこで人間が1年に1回毛を刈る必要があるのです。そして、刈り取った毛は、セーターなどのウール製品に変わっていくというわけです。

 毛刈りの作業は、早ければ1匹30分ほどで終わりますが、こども牧場にいるヒツジたちは毛の量が多いので、もう少し時間がかかると予想しています。また、昨年11月に来園した「イツカ」と「リッカ」の2匹は、生まれて初めての毛刈りとなりますので、私たちも慎重に毛を刈っていきます。

 毛を刈った後のヒツジたちは、ヒツジとは思えない姿に変わります。むしろ、一緒に暮らしているヤギと見間違えられることも…。数匹ずつ徐々に毛刈りを進めていくことから、このシーズンは、毛を刈ったヒツジと、まだ刈っていないヒツジが混在して、ちょっとおもしろい時期です(写真のような状況になります)。

 そして、今年初めて毛を刈る茶色毛の「イツカ」は、根元がどんな毛色をしていて、刈った後に何色のヒツジになるのか…。これもスタッフのひそかな楽しみです!

 ちなみに、今年の2月にイツカから生まれた「ナツメ」は今年は毛刈りをしません。まだ黒い毛のナツメは成長していくと、どのように毛の色が変化していくのか。これもひそかな楽しみとなっています。(こども牧場担当 佐賀真一)
 
【写真説明】毛刈り前(左)と毛刈り後のヒツジ
(2024年06月03日掲載)

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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