今週の一枚
シロザケ 命のリレー*稚魚、海へ旅立つ*浜頓別 (4/16)
【浜頓別】宗谷管内浜頓別町内を流れる頓別川の支流で、シロザケの稚魚が元気に泳ぎだしている。この川では毎年秋に多くの親ザケが自然産卵し、春に野生の稚魚が誕生する。長い冬を越え、命のリレーが見られる。
野生の稚魚への「世代交代」は、昨年10月がピークだった。川には雄と雌の大きなサケが遡上(そじょう)し、自然産卵を終えた死骸「ホッチャレ」の近くで繁殖相手を探す光景も。11月からはホッチャレを貴重なえさとするオオワシが、ロシア極東方面から次々と飛来し、河原がにぎわった。
宗谷管内さけ・ます増殖事業協会新頓別ふ化場によると、人工授精で育てたサケ稚魚の放流が今月上旬、頓別川支流でも始まり、野生の稚魚と放流された稚魚とが、オホーツク海を目指すという。
清野春彦主任(42)は「野生のサケの繁殖サイクルが定着するこの川は湧水が豊富。両方の稚魚にとって生育環境が良い」と話していた。
(旭川報道部 西野正史、写真も)
【写真説明】春の日差しを浴びて、約10キロ先の海を目指すシロザケの稚魚=4月10日(魚眼レンズ使用)
(2021年4月16日掲載)
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