北海道新聞 旭川支社 + ななかまど

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【特集】


ななかまど presents ありがとう平成! 平成7大プレイバック

 

間もなくフィナーレを迎える激動の平成
あなたにとって平成はどんな時代でしたか?

 

 

平成元年〈1989〉
北海道米「きらら397」デビュー

今や美味しいお米の一つに顔を並べるまでになった北海道米。しかし一昔前は生産量が日本一でありながら、食味の評価が低かった時代が長期間続いていました。そこで北海道では官民一体となり、「ササニシキ」や「コシヒカリ」に並ぶ極良食味品種の開発を目標に昭和55(1980)年から「優良米早期開発プロジェクト」が始動。関係者のたゆまぬ努力により、上川農業試験場で誕生した「きらら397」が、それまでの北海道米のイメージを変える先駆けのお米になりました。食味ランキングの最高位「特A」を獲得した「ゆめぴりか」も「きらら397」の遺伝子を受け継いでいます。

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Q・きらら397の名前の由来は?
A・約2万通の公募の中から選ばれた、きらきら輝く雪をイメージさせるとともに、白いごはんを連想させる「きらら」と、上川農業試験場で使用されていた系統番号「上育397号」※の「397」を組み合わせて名付けられました。 ※上川農業試験場で作られた第397番目の系統という意味です。

 


平成11年〈1999〉
旭川環状線が全線開通

昭和49(1974)年に路線認定された「旭川環状線」は、平成11(1999)年の雨紛大橋の完成により全線開通しました。正式名称は「道道90号旭川環状線」。起点は旭川市神居2条1丁目、終点は旭川市忠和4条8丁目で、旭川市を反時計回り(内回り)に一周する道路です。「川のまち・旭川」独特の、川を越えなければ隣の地区に行けない事情を解決した旭川環状線は、今や市民の生活を支える重要な道路になっています。

環状線のツインハープ橋は平成3(1991)年に完成

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Q・道路の内回り・外回りって?
A・左側通行で見たときに円の内側を回る反時計回りが「内回り」、外側を回る時計回りが「外回り」となります。

 


平成15年〈2003〉
フリーペーパー「ななかまど」創刊

本紙「ななかまど」が創刊されたのが平成15(2003)年7月4日(金)。新聞を購読していないご家庭にも、最新の情報や楽しい情報をお届けしたいという目的でスタートしました。創刊号はモノクロ印刷。現在のカラー版から比べると少し地味目で、ページ数も裏表の2ページのみでした。徐々にページ数が増えはじめると印刷色もカラー版に昇格し、「ななかまど」の題字やフォーマットを幾度か見直しながら約17年かけて現在のスタイルにたどりつきました。

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【ミニぐるめ情報】
ミニぐるめ君になって間もなく17年になりますが、創刊当初と現在では飲食店のスキルが随分上がった気がします。例えば海外で修業したオーナーシェフのレストラン、手打ちそば屋、早朝の市場に足を運び自ら目利きする寿司屋、ケーキの販売は焼いたその日のみの洋菓子店。化学調味料を使わないラーメン屋等々…。このようなこだわりの飲食店が増えたのも平成でした。地域素材を大事にする飲食店が増えたのも平成だった気がします。(ミニぐるめ君)

 


平成15年〈2003〉
旭川平和通買物公園リニューアル

リニューアル工事完了前の買物公園

昭和47(1972)年6月、全国初の恒久的な歩行者天国として誕生した「旭川平和通買物公園」。旭川駅前から8条通までの約1㎞の歩行者専用道路で、五十嵐広三氏が市長に当選した昭和38(1963)年に構想が持ち上がり、市役所や青年会議所の皆さんの働きかけや商店街や市民の協力で10年の歳月を経て完成しました。その後、老朽化のため平成10(1998)年から全面的なリニューアル工事が行われ、ロードヒーティングや、待ち時間がわかる信号機、案内標識、樹木、木製ベンチが設置され、買物公園の象徴である噴水付き彫刻「手」もこのときに8条通に移設されました。「北の恵み 食べマルシェ」や「旭川夏まつり」で約三千人の市民が踊り歩く「市民舞踊パレード」、冬期間のイルミネーションなど、一年を通して市民や観光客を楽しませるイベント空間としても活用されています。

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旭川市3条通7丁目「オクノ」前にある彫刻家・黒川晃彦氏の作品「サキソフォン吹きと猫」もリニューアル時に設置されました。冬にはどなたかがマフラーや帽子を用意しています。

 


平成16年〈2004〉
旭山動物園の7月・8月 月間入園者数が日本一に

今年で開園52年目を迎える旭山動物園。その歴史は決して順風満帆だったわけではありませんでした。しかし、困難な状況下でも飼育員によるワンポイントガイドや手作り看板の製作、動物たちに関する基礎研究など、より動物たちのことを来園者に知ってもらう取り組みを行ってきました。その中のひとつとして平成9(1997)年から着手してきた、動物たちのもつ能力や姿をありのまま見せる「行動展示」が注目されるようになります。その工夫や展示が評判になり、平成16(2004)年7月・8月の月間入園者数が日本一になりました。 春には改修が終わった「フラミンゴ舎」がお披露目されます。常に変わり続ける旭山動物園にぜひ注目を。

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旭山動物園 2019年 夏期開園のお知らせ
4月27日(土)~10月15日(火)
9時30分~17時15分 (最終入園 16時)
※夏期開園準備にともない、4月8日~26日は休園。

 


平成16年〈2004〉
旭橋が北海道遺産に認定

旭川市内に数多くある橋の中で最も親しまれている「旭橋」が、平成16(2004)年に北海道遺産に選ばれました。昭和2(1927)年、現在の旭橋の設計指導を担当した当時の北海道大学工学部長・吉町太郎一博士は「旭川のシンボルとなるような橋を」という思いを「旭橋」に込めたそうです。ドイツから輸入された鋼を使った橋長224.8m・幅員18.3mのアーチ橋で、市内を結ぶ重要な交通路、第7師団庁舎へ通じる軍事上でも重要な橋として、昭和7(1932)年に完成しました。形は完成した当時のままですが、何度か塗り替えが行われ、今はオリーブグリーン色。歴史の中ではペールオレンジの時もあったそうです。旭川市民の暮らしをみつめ続けている「旭橋」。ぜひ調べてみてくださいね。

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Q・北海道遺産とは
A・豊かな自然や北海道に生きてきた人々の歴史、文化、生活・産業など様々な有形・無形の価値の中から、「次世代に引き継ぎたい北海道ならではの宝物」として選ばれたのが「北海道遺産」です。平成13(2001)年に第1回選定が行われ、旭橋は平成16(2004)年の第2回で選定されました。平成30(2018)年には第3回選定が行われ、旭川市内では新たに「旭川家具」と「三浦綾子記念文学館と外国樹種見本林」が選ばれました。

 


平成23年〈2011〉
4代目旭川駅舎が全面開業

スムーズな交通や事故防止など車社会に配慮し進められた旭川駅周辺の高架化に伴い、4代目旭川駅舎が平成23(2011)年に全面開業しました。初代駅舎が誕生したのは明治31(1898)年。はじめは小さな木造の建物でしたが、姿を変えながら前身の3代目駅舎が昭和35(1960)年に建て替えられ、竣工50年目を迎えた節目に今の新しい姿に生まれ変わりました。新しい駅舎は「川のある駅」をコンセプトに忠別川に隣接した駅になっており、四季折々の風景と調和する美しい外観や、木のぬくもりに包まれた内観が印象的で、旭川の顔としてお客様を迎えてくれます。

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駅構内はみどころ盛りだくさん!
①道産タモ材を使用した改札内の壁には「旭川駅に名前を刻むプロジェクト」で応募のあった1万人の名前が刻まれています。
②ホームの大きな屋根を支えるまるで樹木のような柱「四叉柱(よんさちゅう)」。
③構内の大きな柱にも注目!コンクリートの表面が木目になっています。これは木材を用いた型枠にコンクリートを打設し、木目をコンクリートに転写させる技法が用いられました。

 

 


○制作協力
・地方独立行政法人 北海道立総合研究機構 農業研究本部 上川農業試験場 研究部水稲グループ
・北海道上川総合振興局 旭川建設管理部事業室
・旭川平和通商店街振興組合
・旭川市旭山動物園
・旭川市観光スポーツ交流部 観光課
・NPO法人北海道遺産協議会事務局
・北海道旅客鉄道株式会社 旭川支社販売グループ


 

 

 

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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